写真家の篠山紀信さん死去 83歳 「激写」の流行語 ヌード写真集ブーム牽引
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- 2024年1月5日
「激写」という流行語を作るなど写真界の第一線で活躍してきた写真家、篠山紀信(しのやま・きしん、本名=みちのぶ)さんが4日、死去した。83歳だった。
東京都出身。日本大学芸術学部写真学科在学中に広告制作プロダクションに入社。新進写真家として頭角を現し、数々の賞を受賞した。昭和43年からフリーに。広告から肖像、芸術的表現までジャンルを問わずに幅広く活躍。45年、作家の三島由紀夫さんに依頼され、自決直前の姿を撮影した。
1970年代に女性のグラビア撮影で使い始めた「激写」は流行語になった。「週刊朝日」などの雑誌の表紙写真や巻頭特集を数多く担当した。落語や歌舞伎の撮影も長年に渡って継続した。
時代を象徴する人物や場面を逃さずに撮り続けてきた。刊行した写真集などは300冊を超える。
平成3年には樋口可南子さんの写真集「water fruit」や宮沢りえさんの写真集「Santa Fe」を刊行し、女優のヌード写真集ブームを牽引した。
複数のカメラで撮影する「シノラマ」など新しい表現も切り開いた。ジョン・レノンの遺作「ダブル・ファンタジー」のジャケットを撮影したことでも知られる。赤塚不二夫の漫画「天才バカボン」にカメラ小僧「篠山紀信君」として登場する。令和2年菊池寛賞。
妻は元歌手の南沙織さん。次男は俳優の篠山輝信さん。
産経新聞より転用
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