アマ13冠のホープ・堤駿斗 無敗世界ランカー完全撃破!プロ初KO勝利 世界挑戦視野に「“いつでも行けるぞ”と」
- スポーツ
- 2024年1月1日
「ボクシング・10回戦」(31日、大田区総合体育館)
東洋太平洋フェザー級王者の堤駿斗(24)=志成=は、WBA世界フェザー級15位のルイス・モンシオン・ベンチャーラ(25)=ドミニカ共和国=に3回2分14秒でTKO勝ちした。アマ13冠を誇るホープが初の世界ランカー対決でデビュー4連勝を飾り、2024年の世界挑戦を視界にとらえた。
2カ月前の無念を年の瀬にきっちりと振り払った。当初10月に予定されていた同カードは、自身のインフルエンザ感染で幻に。短期間でベンチャーラが2度目の来日を果たしたことで仕切り直しの一戦が実現し、堤は「感謝とリスペクトを持って、全力で殴りに行く」と気持ちを拳に乗せて腕を振った。
圧巻のTKO劇だ。序盤から顔と顔が触れ合うほどの接近戦で打ち合った。決着がついたのは3回。激しい攻防の中で、堤の左カウンターが顔面にさく裂してベンチャーラが痛烈なダウン。ダメージは大きく立ち上がった相手にも、再開後は容赦なく連打を浴びせて今度は右ブローでダウン。プロではキャリア初のノックアウト勝利となった。
プロ転向後、わずか3戦の国内最速で東洋太平洋王座を奪取。4戦目は自身と同じ無敗の世界ランカーが相手。「5ラウンド以内に倒すのを自分に課していた。そこはしっかりクリアできた」。想定通りの早期決着だった。
アマ時代は16年世界ユース選手権優勝など計13冠、井上尚弥以来となる高校生での全日本選手権優勝を果たした怪童。23年を勝利で締めくくり、世界へのスタートラインに立った。「世界タイトルに“いつでも行けるぞ”という実力と世界のトップランカーの選手に勝てるように」と力を込める。24年は飛躍の1年とするつもりだ。
◆堤 駿斗(つつみ・はやと)1999年7月12日生まれ、24歳、千葉県千葉市出身。習志野高時代にはフライ級、バンタム級で国体、インターハイ、全日本選手権優勝など高校6冠。東洋大進学後の19年に全日本選手権優勝。22年7月にプロデビューし、フェザー級8回戦でジョン・ジェミノ(フィリピン)に判定勝利。171センチ。オーソドックススタイル。4戦4勝。
デイリースポーツより転用
コメントする