広島県警「カラ出張」疑惑、警部ら3人を書類送検、懲戒処分へ 詐欺などの疑い
広島県警の警察官だった男性が上司の指示に従って実態のない出張を申請し、旅費などを不正に受け取っていた疑いがある問題で、県警は8日にも上司だった警部を含む警察官3人を詐欺と虚偽公文書作成・同行使の疑いで書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。県警は3人を懲戒処分にする方向で調整している。
捜査関係者によると、上司は福山市内の警察署の警備課に勤務していた2019年と20年、10回以上にわたり出張を申告したのに出張には行かず、旅費など約6万5千円を受け取っていたという。また、部下2人は19年に上司から実態のない出張に行ったことにするように指示を受け、出張に関する書類を作成するなどし、それぞれ4千円前後を受け取った疑いが持たれている。
上司は実際には別の日に出張するなどしており、県警の調べに対し、申請手続きがなおざりになっていたという趣旨の説明をしているという。また、部下に「カラ出張」を指示したことについては、本来は複数で行く内容だったが他の業務が回らなくなるために指示していたという。
県警は22年春、上司からカラ出張を命じられた元警察官の男性からの申告を受けて調査と捜査を開始していた。3人への聞き取りなどで書類送検容疑の金額以上に不正受給があったとし、男性を含めて返金を求めたという。
中国新聞デジタルより転用
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