9000万円詐取事件で暴力団組員ら逮捕 入居権巡る詐欺容疑

老人ホームの入居権を巡るトラブル名目で奈良県内の70代女性が現金9310万円などを詐取された事件で、奈良、宮崎両県警の合同捜査本部は24日、被害金の一部をだまし取ったとして、指定暴力団稲川会系組員、田丸圭悟容疑者(31)=横浜市西区=ら男性3人を詐欺容疑などで逮捕した。
ほかに逮捕されたのは、横浜市中区、無職、垣本輝幸(53)と神奈川県大和市、警備員、小川寛史(36)の両容疑者。逮捕容疑は今年4~7月、氏名不詳者と共謀して女性宅に電話をかけ、老人ホームの入居権の名義貸しを依頼。女性が応じると名義貸しは犯罪だとして解決金を要求し、東京都内の集合住宅に宅配便で800万円を送らせ詐取したとしている。捜査本部は認否を明らかにしていない。
奈良県警によると、田丸容疑者が宅配便の受け取りを他の2人に指示。小川容疑者が宅配業者から受け取った小包を垣本容疑者に渡し、現金を回収していたという。宮崎県警が別の特殊詐欺事件を捜査する中で、3容疑者の一部が女性の事件に関与した疑いが浮上。合同捜査本部を設置して調べていた。
女性は現金計9310万円と7万円分の電子マネーを詐取されており、捜査本部は他にも関わった人物がいるとみて捜査を進める。
毎日新聞より転用
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