自民党、わずか1日で方針転換「旧統一教会の財産保全を」…いきなりの後出しジャンケンに「選挙で負けたから慌てたのか」
- 政治・経済
- 2023年10月24日
10月13日、文部科学省は「旧統一教会(世界平和統一家庭連合)」の解散命令を裁判所に請求した。オウム真理教などに続き3例めとなるが、旧統一教会側は強く反駁しており、最終判断はまだ先になりそうだ。
解散命令にあわせて必要性が指摘されているのが、「被害者救済のため、教団の財産が海外などに流出しないよう財産保全すべき」という点だ。ただし、これを実現させるには法改正が必要となる。
「自民党は『憲法が保障する財産権を制限するような措置は難しい』として、法制化には慎重でした。
10月22日に放映された『日曜討論』(NHK)でも、立憲民主党や日本維新の会が財産保全を可能とする法案をすでに提出していることから、自民党の姿勢が問われました。出演した稲田朋美幹事長代理は、『基本的には債権者が民事保全法を使ってやるもの』と消極的な姿勢を見せていました」(政治担当記者)
しかし、一夜明けた23日、「自民党が財産保全のための独自法案を今国会に提出する方向」と報じられた。公明党も協調するというのだが、なぜ突然の方針転換となったのか。
永田町関係者がこう語る。
「長崎4区の衆院補選と徳島・高知の参院補選で、自民党はなんとか1勝1敗にしましたが、この結果が今回の独自法案提出に大きく影響したのは間違いありません。
自民党内には当初『2勝できる』という楽観論もありましたが、無党派層が離れたことで、大苦戦となりました。共同通信の出口調査によれば、長崎4区は無党派層の63%が立憲民主党候補に、徳島・高知は実に82%が当選した野党系候補に投票しています。
この数字は自民党も把握していますので、岸田首相の危機感は相当だと思います。『自民党は旧統一教会の被害者救済に後ろ向き』という印象を国民に与えてしまっては、さらに無党派層が離れてしまうため、23日の首相の所信表明前に急遽、明らかにしたのです」
こうした「ドタバタ」に、ネットニュースのコメント欄には、
《政局が不利になるとみるや掌を返すように人気が取れる政策に走る》
《経済の悪化と増税で支持率がどんどん下がっているし、補選は1つ負けちゃいましたから、少しでも国民受けのする事をしないとまずいと考えて、慌てて手をつけたのでしょうね》
《今の自民党は国の為に政策を考えている様に見えない。どうみても国民より、党の議席をどうしたら確保出来る事を優先に考えている様にしか見えない》
など、見透かしたような書き込みが目立っていた。
「増税メガネ」と揶揄された途端、突如「期限つき所得税減税」を打ち出したのもそうだが、岸田首相が政策を実行する動機づけは、どうやら「保身」しかないようだ。
SmartFLASHより転用
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