警察官僚になりすまし“結婚詐欺”無職の男(36)に懲役2年4か月の実刑判決
警察のキャリア官僚になりすまし、“結婚詐欺”で女性から現金190万円あまりをだまし取った罪などに問われている男(36)に対し、大阪地裁は20日、懲役2年4か月の実刑判決を言い渡しました。
詐欺や窃盗などの罪に問われている吉川剛司被告(36)は、警察のキャリア官僚になりすまし、婚約した女性から現金195万円をだまし取った罪や大阪府警の警察官だった親族から本物の制服を盗んだ罪などに問われています。
5月に大阪地裁で開かれた初公判で、吉川被告は「間違いありません」と、起訴内容を全て認めていました。
裁判の中で、検察は、事件の背景として、吉川被告が車検の費用が必要だったことやアプリで知り合った別の女性を妊娠させて、中絶費用が必要になったことなどがあると指摘しました。
その上で、「親族の警察官から盗んだ制服を着て女性をだまし、日常的に言葉巧みにウソをつくなど、犯行は悪質だ」として、懲役3年を求刑していました。
一方、弁護側は「被告は最初から金をだまし取るつもりはなく、弁済の意識もある」として、執行猶予つきの判決を求めていました。
■4年間女性をだまし続けた巧妙な手口
2019年にマッチングアプリで吉川被告と知り合い、その後、婚約した女性は、吉川被告の手口をこう語っていました。
(被害にあった女性)
「(吉川被告は)警察庁に入庁したキャリアの官僚だと話していました。今は大阪に出向で来て、大阪府警の警備部に所属していると言っていました。制服を着て私の実家に来ることも度々ありました。オリンピックの警備関係の書類のファイルと言って私や家族に見せていました」
吉川被告が見せてきたニセの警察手帳には、名前とともに上位の階級である「警視正」との肩書も記されていました。さらに、女性とのやりとりでは、正義感の強さをアピールすることもあったということです。
(吉川被告からのLINEの文言)
「市民に寄り添う警察官になりたい」「守りたいものを守る時に手段は選ばん的な」
吉川被告は、本物の警察官だと信じ込ませたうえで、「あなたの家族が警察の身辺調査に引っかかったため結婚できない。裏工作のために金が必要」「同僚に借金を返さないと懲罰となる」などと言って、金の無心を繰り返すようになったといいます。吉川被告のことを信じきってしまっていた女性は、現金を合わせて約280万円を渡したということです。
■4年間女性をだまし続けた巧妙な手口
2019年にマッチングアプリで吉川被告と知り合い、その後、婚約した女性は、吉川被告の手口をこう語っていました。
(被害にあった女性)
「(吉川被告は)警察庁に入庁したキャリアの官僚だと話していました。今は大阪に出向で来て、大阪府警の警備部に所属していると言っていました。制服を着て私の実家に来ることも度々ありました。オリンピックの警備関係の書類のファイルと言って私や家族に見せていました」
吉川被告が見せてきたニセの警察手帳には、名前とともに上位の階級である「警視正」との肩書も記されていました。さらに、女性とのやりとりでは、正義感の強さをアピールすることもあったということです。
(吉川被告からのLINEの文言)
「市民に寄り添う警察官になりたい」「守りたいものを守る時に手段は選ばん的な」
吉川被告は、本物の警察官だと信じ込ませたうえで、「あなたの家族が警察の身辺調査に引っかかったため結婚できない。裏工作のために金が必要」「同僚に借金を返さないと懲罰となる」などと言って、金の無心を繰り返すようになったといいます。吉川被告のことを信じきってしまっていた女性は、現金を合わせて約280万円を渡したということです。
■本当の職業はトラック運転手
その後、吉川被告の妻からの連絡で、女性はだまされていたことに気がつきました。本当の職業は、トラックの運転手だったという事実が告げられましたが、妻も警察官だとだまされていました。
(被害にあった女性)
「婚姻届の証人欄に吉川被告側の証人として、ある男性のサインがあったが、当時『これ誰?』と(吉川被告に)聞いたら『警察の同僚』と答えた。奥さんがその人のところを訪ねに行くと、吉川が勤めていたトラックの同僚のおじさんだった。4年前くらいから働いていると聞いた」
被害にあった女性が説明を求めると、逆上した吉川被告に押し倒されるなどして、女首の捻挫などのケガをしたということです。
女性は9月に開かれた裁判の中で意見陳述を行い、「貴重な時間を奪われ、精神的にも追い詰められた。罪を償ってほしい」などと述べていました。
読売テレビより転用
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