他校の教諭を何度も殴り全治4週間、女性教諭にも暴行 薬園台高の男性教諭に停職6カ月 浦安高教諭はバレー部員に「くず」「ごみ」 千葉県教委処分
千葉県教委は18日、18歳未満の女性にわいせつな行為をしたとして、県内の公立中学校の男性教諭2人を懲戒免職処分にした。他校の教諭に暴行を加えけがを負わせた県立薬園台高校(船橋市)の男性教諭(32)は停職6カ月、部活動指導中に部員に「くず」などの侮辱的な言動を繰り返した県立浦安高校の男性教諭(31)は戒告の懲戒処分を受けた。本年度の県教委の懲戒処分件数は、監督責任を除き計21件となり、昨年度1年間の計24件に迫る勢いだ。
県教委教職員課によると、わいせつな行為をした2人はいずれも20代の男性教諭。1人は2021年9月から今年5月まで、県内在住の18歳未満の女性2人に複数回わいせつな行為を行った。県教委の相談窓口に相談があり、発覚した。
監督責任として、男性教諭の当時の上司だった50代の校長は減給10分の1(1カ月)の懲戒処分となった。
別の教諭は22年8月ごろ、県内在住の18歳未満の女性にわいせつな行為を行った。今年8月上旬、県教委に情報提供があり発覚した。県教委は被害者のプライバシー保護を理由に2教諭の名前、勤務先を明らかにしていない。
薬園台高の男性教諭は8月4日、東京都内で文化系部活動の研修会に参加し、受付業務を行っていたが、業務の認識の違いから他校の男性教諭とトラブルとなり、顔などを複数回殴って全治4週間のけがを負わせた。止めに入った女性教諭にも複数回暴行を加えた。女性教諭は全治10日のけがを負った。
けがをした2人はいずれも警視庁に被害届を提出し、受理されているという。
浦安高の男性教諭は22年春ごろから11月下旬まで、校内でバレーボール部の指導中、部員の男子生徒複数人に複数回にわたり「くず」「ごみ」などの侮辱的な言動をした。教諭は校長から指導を受けたものの、今年6月ごろから7月9日まで、同様の行為をした。
県教委の聞き取りに対し、「気持ち良く部員を引退させてあげたいという強い気持ちがあり、侮辱的な言葉を含む厳しい指導につながってしまった」と話している。
懲戒処分が後を絶たない現状について、県教委の吉本明広教職員課長は「県内の教職員の不祥事が根絶できていないことは極めて遺憾で重く受け止めている。教職員の意識改革を図らなければならない」と話した。
千葉日報社より転用
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