一山麻緒、MGC2位の快走に「ずっとパリに行きたいと思っていた」 夫の途中棄権には涙「彼に支えられてきた」
- スポーツ
- 2023年10月16日
２位でゴールし笑顔を見せる一山麻緒（撮影・安藤由華）
パリ五輪のマラソン日本代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ（MGC）」が15日、東京・国立競技場発着で行われ、女子では一山麻緒（資生堂）＝鹿児島県出水市出身＝が2時間24分43秒で2位となって、2大会連続の代表をつかんだ。
優勝は鈴木優花（第一生命グループ）が2時間24分9秒で制した。3位は細田あい（エディオン）が入った。来春までに行われる「ファイナルチャレンジ」の対象レースで、設定記録を上回る選手がいなかった場合は、3位の選手が代表に決まる。
2大会連続の五輪出場が内定した一山は「今まで陸上をやってきた中で一番うれしい2位。東京大会が終わってからずっとパリに行きたいと思っていたのでしっかり準備したい」と喜んだ。
前回のMGCは6位に低迷。ファイナルチャレンジで3人目の代表に滑り込み、東京五輪で8位入賞を果たした。「パリでは東京より思い切った走りをして、8番よりいい順位で走りたい」という目標には準備期間を得るための内定が不可欠だった。
試合は想定外のスローペースに苦しんだ。雨の影響もあってか、序盤から想定より5秒以上も遅い1キロ3分25秒を超えるペースになった。「最後まで我慢しようと思ったが、自分のリズムで走りたかった」と予定より早い23キロ過ぎに集団を抜け出した。
33キロ過ぎにもスパートをかけたが、早めの仕掛けにより「残り4キロ付近から太ももの後ろに（疲れが）きていた」とスピードに乗れず、38キロ過ぎに鈴木に抜かれた。タイムは自己ベストより4分14秒も遅かった。
夫の鈴木健吾（富士通）が途中棄権し、夫婦そろっての内定は実現できなかった。結婚後の2年間は不調が続き「彼の『一緒にパリに行こう』という声に支えられてきた」と打ち明け、夫の失敗に涙した。ステージは変わったが、夫婦のパリへの挑戦はこれからも続いていく。
西日本スポーツより転用
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