乃木坂46・遠藤さくら、初の“後輩”だけの全国ツアー「やり切った」 “先輩”としての自覚も大きく
- エンタメ
- 2023年10月7日
朗らかな笑顔で周囲を癒やし、ステージのセンターに立つと一変、まぶしいオーラを放つ乃木坂46の4期生・遠藤さくら。1st写真集『可憐』(集英社)で見せるあどけない表情とは裏腹に、8月末で完走した「真夏の全国ツアー2023」では、自身のセンター曲を中心に凛(りん)とした姿を見せた。グループの初期を知る1〜2期生の“先輩”たちが卒業、初めて“後輩”の3〜5期生のみで巡ったステージで何を感じたのか(インタビュー前後編の後編)。
■舞台裏ではメンバーのそばで寄り添った
――世代交代と称された「真夏の全国ツアー2023」を振り返っていかがでしたか?
遠藤:走り切った、やり切ったという感覚です。“後輩”だけで周る初めての全国ツアーでしたし、沖縄公演、神宮(明治神宮野球場)の4日間と、初めてのことも多かったので不安もありました。でも、いろいろな心境を抱えて挑んだツアーの達成感は、やっぱり大きかったです。
――不安を乗り越えての成長もありそうです。
遠藤:5期生の先輩として、自覚が芽生えました。昨年までは後輩の立場で、先輩方への甘えもあったんです。でも、先輩として「ステージに立てるかな」「後輩に背中を見せられるかな」という不安を乗り越えて、成長できたと思います。
――全国ツアー直前の公演は、1期生・齋藤飛鳥さんの「卒業コンサート」でした。当日は、齋藤さんと3〜5期生のみのステージでしたが、先輩が1人いるのといないのでは違いが?
遠藤:飛鳥さんに限らず、先輩方は加入前から見ていた方々ですし、乃木坂のすべてを見てきた先輩がいらっしゃるかどうかで、心境は違います。
――その意思も継ぎ、全国ツアーでは先輩らしく振る舞ったと。
遠藤:コミュニケーションが苦手なので、何か話を聞くとか、アドバイスをするのではなく、見守っていました。私はそっちの方がみんなに寄り添えるかなと思ったので。大変そうなメンバー、涙してつらそうなメンバーのそばにいました。
――遠藤さんを「理想の女の子そのもの」と慕う後輩。最新シングル「おひとりさま天国」で初の表題曲センターとなり、ツアーの座長も務めた5期生の井上和さんにも寄り添って。
遠藤:和ちゃんのステージに立つ姿は、4年前の全国ツアーで(自身初の表題曲センターとして)立っていた私の姿とはまったく違って。当時の私よりいろいろな考えを持ってセンターに立っているのが、立派でした。でもたぶん、本人は考え過ぎるところがあるのか、悩んでいた部分も多かったと思います。だから、かつての先輩方が支えてくださったように、自分なりのやり方で寄り添いました。「おひとりさま天国」のフォーメーションでは右隣にいたので、そばにいる時間も多かったです。
■先輩のセンター曲では「一緒に踊っていたときの記憶」を頼りに
――全国ツアーでは、卒業生の齋藤さんを象徴する「ジコチューで行こう!」のセンターも継ぎました。歴代楽曲でのパフォーマンスは、特別な思いもありそうです。
遠藤:責任感は大きいです。加入前の曲を披露するのは、やっぱりプレッシャーもあります。メンバーそれぞれ持っていると思いますけど、リスペクトを込めて。公演までに先輩方の映像を見返して、パフォーマンスを受け継ごうとしながらステージに立っています。
――例えば、今回の「ジコチューで行こう!」も研究を?
遠藤:映像を見て「センターだけ違う振り付けがあるんだ」と、発見もありました。でも、飛鳥さんのポジションはステージでずっと見ていたので、動画に頼るだけではなく、一緒に踊っていたときの記憶を思い出しながらパフォーマンスしました。
――かたや、オリジナルの表題曲センターを務める「夜明けまで強がらなくてもいい」なども披露しました。
遠藤:「夜明けまで強がらなくてもいい」は、歌詞が自分の心情に当てはまるので、感情をそのまま出しても曲のイメージに合わせやすいんです。でも、パフォーマンスで「センターだ」という意識は、それほどありません。曲のイメージが個人的にしっくりきますし、表現を楽しんでいます。
――のびのびとパフォーマンスしてるんですね。ちなみに、全国ツアー最終日は珍しくポニーテール姿でしたが、覚悟の表れだったのかなと…。
遠藤:特別な思いはなく、ただ暑かったので…(笑)。でも、メンバーが「髪の毛を結んでいる姿が見たい」と言ってくれたのは、1つのきっかけでした。神宮はとにかく暑くて、髪の毛を下ろしていると大変だったのもあります。
――(笑)。最後に、全国ツアー完走後はメンバーの“夏休み”報告が相次ぎました。遠藤さんは?
遠藤:どこにも行かず、自宅で過ごしました。外に出るより、家にいる方がリラックスできるんです。自分へのご褒美として、何かしたこともあんまりなくて。普段のお休みと同じで、寝て起きて、ご飯を食べて、映画を見て…みたいな夏休みでした(笑)。
(取材・文:カネコシュウヘイ 写真:上野留加)
乃木坂46・遠藤さくら1st写真集『可憐』は集英社より10月3日発売。価格は2400円(税込)。
クランクイン! より転用
コメントする