【バレー】日本男子、背水から2連勝!W杯で難敵トルコに3-0!3勝1敗で正念場ラスト3戦へ
- スポーツ
- 2023年10月5日
<パリ五輪予選/男子W杯バレー:日本3-0トルコ>◇プールB◇4日◇東京・代々木第1体育館
龍神が完全に息を吹き返した。世界ランキング5位の日本が、同15位のトルコに3-0でストレート勝ち。背水からの2連勝で3勝1敗として、勝負の上位対決、ラスト3戦へ1敗を守ってパリ五輪(オリンピック)へ望みをつないだ。
第1セット(S)からペースを引き寄せたのは、エース石川祐希(27=ミラノ)だった。7-7から技ありのプッシュで勝ち越すと、強烈なスパイクを突き刺すなど5連続得点に貢献。これで勢いに乗った日本は12-8からさらに7連続得点。25-15と圧倒した。
今大会のトルコは開幕戦で格上の世界9位セルビアを破り、前日3日には同2位の米国に1-3で敗れたものの、今大会初めて同国から1セットを奪うなど大接戦を演じて勢いに乗っていた。
日本は8月のトルコ遠征で1-3と黒星を喫していたが、第1Sを一方的な展開で先取すると、第2Sも勢いは衰えなかった。
第1Sに5得点を挙げた西田有志(23=パナソニック)が先制点を挙げると、2-1からこの試合2本目のブロックを決めて主導権を握った。3点差に詰め寄られた12-9からは、2試合連続先発出場の高橋健太郎(28=東レ)のアタックとブロックで2連続得点。2点差となった終盤は高橋藍(22=モンツァ)のスパイクで突き放し、25-20と連取した。
第3Sは一進一退の攻防が会場を熱くした。天才セッター関田誠大(29=ジェイテクト)の神業ワンハンドバックトスから西田が決めるなど見せ場はあったが、拮抗した展開で16-16までポイントを奪い合った。「魔の第3セット」の悪夢もちらつく中、西田、石川の2連続ブロックや石川のサービスエースでリードを広げ、この日も呪縛を断ち切った。25-19でストレート勝ちした。
初戦のフィンランド(世界29位)戦はフルセットの末の辛勝。第2戦のエジプト(同19位)戦は痛恨の大逆転負けを喫したが、3日にチュニジア(同20位)にストレートで完勝して本来のプレーを取り戻した。立役者は小野寺太志(27=サントリー)と高橋健のミドルブロッカー(MB)で、それぞれ10得点、9得点。2人の攻守での存在感はトルコ戦でも際だっていた。
休養日を挟んで6日から正念場を迎える。18年の世界選手権4位のセルビア(同9位)22年同選手権4位のスロベニア(同7位)そしてVNLで2年連続準優勝の米国(同2位)と強豪国との3連戦へ突入する。
チーム最多15得点の西田は「全員で戦っていくことを体現できた」。攻撃をつかさどった関田も「非常に高いチームで質も高いチームだったので、流れの中でどう組み立てるか考えていた」と冷静に振り返りつつ「僕自身もっとできると思うし、残り3戦、これから勝ちにいく。コンディションを上げていきたい。五輪に向けて必ず勝ちたいし、チーム一丸となって頑張りたい」とクールに燃えた。
◆パリ五輪への道 出場枠は開催国フランスを含む12。五輪予選を兼ねるW杯は世界ランキング上位24カ国が8カ国ずつ3組に分かれ、総当たりで対戦。ブラジル(同A)日本(同B)中国(同C)で30日に開幕し、各組上位2カ国の計6カ国が出場権を得る。残る5枠は来年のネーションズリーグ(VNL)予選ラウンド終了時(6月)の世界ランクで決定。日本が今大会で出場権を逃した場合、VNLに出場しポイントを重ねて、ランキングをより上位に上げることが必要となる。W杯での大陸別の切符獲得状況も重要な要素となる。
日刊スポーツ新聞社 より転用
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