韓国検察が野党代表に逮捕状請求 政権批判の断食で体調悪化、入院
- 国際
- 2023年9月19日
韓国のソウル中央地検は18日、北朝鮮へ計800万ドル(約11億8千万円)を不正に送金させたなどとして、外国為替取引法違反などの疑いで、最大野党・共に民主党の李在明(イジェミョン)代表の逮捕状を請求した。李氏は尹錫悦(ユンソンニョル)政権を批判し、ハンガーストライキを続けていたが、逮捕状の請求が発表される直前の18日朝、健康状態が悪化したとして病院に救急搬送され、入院した。
同地検によると、李氏は京畿道(キョンギド)知事だった2019~20年、副知事と共謀し、企業の元会長に北朝鮮へ不正に送金させたなどの疑いがあるという。国会議員の李氏には国会の同意なしには逮捕されない特権がある。国会は野党議員が過半数を占めており、実際に逮捕されるかは不透明だ。
李氏は8月31日、尹政権に対し、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出に反対の立場を表明することや、国政の刷新、内閣改造などを求めて無期限の断食を始めた。断食は18日で19日目だった。
李氏はソウル近郊の城南市長時代の都市開発事業などをめぐり背任や収賄などの罪に問われ、裁判が続いている。与党側は李氏のハンガーストライキについて、大義名分がないとして、検察の捜査から逃れるためのパフォーマンスなどと批判していた。(ソウル=太田成美)
朝日新聞社より転用
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