テニス全米男子、ジョコヴィッチが5年ぶり4度目の優勝 男女通じ最多タイの4大大会24勝
- スポーツ
- 2023年9月11日
テニスの全米オープンの男子決勝が10日あり、ノヴァク・ジョコヴィッチ(36、セルビア)が、ダニール・メドヴェージェフ(27、ロシア)に6-3、7-6(7-5)、6-3でストレート勝ちし、5年ぶり4度目の優勝を果たした。また、4大大会シングルス通算24勝目で、男女通じて最多タイとなった。
今大会はジョコヴィッチにとって記録づくしとなった。4大大会シングルス通算24回の優勝は、女子のマーガレット・コート(オーストラリア)と並んで最多記録。
そして、36歳3カ月で全米オープンを制し、男子の最年長優勝記録を更新した。
ジョコヴィッチは第1セット、コースを突いたショットと緩急をつけたショットで相手を揺さぶり、3ゲームを連取。そのままペースを崩さずにこのセットを先取した。
続く第2セットは、1時間44分にもおよぶ過酷な戦いとなった。タイブレークまでもつれこみ、メドヴェージェフがリードを奪う場面もあったが、粘り強いプレーをみせたジョコヴィッチがタイブレークを7-5とし、ゲーム数7-6でセットを取った。
第3セット序盤はサービスブレークの応酬となったが、ジョコヴィッチが主導権を握り、6-3でセットを奪った。セットカウント3対0のストレート勝ちで、全米での5年ぶり4度目の優勝を果たした。
「子供のころの夢を実現」
4大大会通算24勝について、「自分にとってもちろん、とても大きな意味がある。このスポーツの最高峰のレベルで戦い、子供のころの夢を実現している。このスポーツは困難な状況から自分と家族を救い、多くのものを与えてくれた」と述べた。
「ここまで来られるとは思ってもいなかったけど、ここ数年は、歴史に挑戦できるんじゃないかと思っていた。そのチャンスを与えられたなら、つかみいかないと」
11日に発表される最新の世界ランキングでは、現在1位のカルロス・アルカラス(20、スペイン)に代わって再び世界のトップに立つ。
来年1月の全豪オープンで優勝すれば、女子のマーガレット・コートの記録を抜き、4大大会通算25勝を達成することになる。
ジョコヴィッチは試合後、メドヴェージェフと握手を交わすと、コートに膝をついて涙した。そして、客席にいた娘タラさんを抱きかかえた。両親と妻の姿もあった。
ジョコヴィチは、戦乱が続く1990年代のセルビアで育った子供時代を振り返り、自分がテニスをできるよう家族が「犠牲」を払ってくれたことへの感謝を口にした。
「自分と家族は、なかなか厳しい状況にあった。テニスは身近なものでも、経済的に手が届くものでもなかったが、大好きになった」、「家族は誰もテニスをしていなかったけど、家族からは信じられないほどの立ち直る力と信念をもらった」とジョコヴィッチは述べた。
そして、「妻と子供たち、そしてチームへ。これは私のトロフィーというだけでなく、それと同じくらい、みんなのトロフィーだ」と感謝した。
BBC Newsより転用

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