ロシア軍パイロットが亡命=「侵攻反対」、ヘリでウクライナに
- 国際
- 2023年9月7日
ウクライナ国防省情報総局は4日、ヘリコプターを操縦してウクライナに越境したロシア人パイロットを亡命させる作戦に成功したと発表した。パイロットは5日、首都キーウ(キエフ)で記者会見し「ウクライナ侵攻に反対しており、これ以上関与したくなかった」と亡命した理由を述べた。
情報総局の発表によると、ヘリで越境したのはロシア軍のマクシム・クジミノフ大尉(28)。事前にウクライナ側に亡命の意思を伝達し、6カ月間準備した上で、8月9日にミル8輸送ヘリで越境した。家族は事前にウクライナに脱出したという。ヘリが着陸した写真は同23日に現地メディアが伝えていた。
クジミノフ氏は記者会見で「ヘリには他に乗組員が2人いた。武器は所持していなかった」と明らかにした。クジミノフ氏の独断で越境した後、「ウクライナには善良な人々が住んでいる」と一緒に亡命するよう促したが、2人は逃亡したと語った。情報総局の発表では、2人は投降を拒否し「着陸直後に死亡した」とされている。
情報総局のユソフ報道官は5日、クジミノフ氏に50万ドル(約7400万円)を提供すると約束。ロシア兵が兵器を携えて投降した場合、適切に補償する法律がゼレンスキー大統領の署名で存在していると指摘した上で「戦争犯罪者になりたくないロシア人は、ウクライナ軍に寝返ってほしい」と呼び掛けた。
時事通信社より転用
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