櫻井翔はキャスター降板か…「沈黙」テレビ局が手のひら返しで“後追い”、ジャニーズとの“蜜月”終焉の時
- エンタメ
- 2023年9月2日
《ジャニーズ事務所の「外部専門家による再発防止特別チーム」が調査報告書で、ジャニー喜多川氏による性加害について「マスメディアが正面から取りあげてこなかった」などと指摘していることを重く受け止めています。》(NHK)
《『マスメディアが正面から取り上げてこなかった』などの指摘を重く受け止め性加害などの人権侵害はあってはならないという姿勢で報道してまいります》(日本テレビ)
《「マスメディアの沈黙」と指摘された事も踏まえ、いかなる性暴力も許されるものではないという姿勢で、今後も報道や放送に臨んでまいります。》(TBS)
《報告書に記されたマスメディアの過去の報道に関するご指摘を真摯(しんし)に受け止めております。性加害が決して許されないことは当然です。当社としてもあらゆる人権侵害を防ぐべく対処していく所存です》(フジテレビ)
《人権尊重を明確に掲げて事業活動を行っておりますが、調査報告書に盛り込まれたマスメディアに対する指摘を重く受け止め、今後ともかかる取り組みを真摯(しんし)に続けてまいります。》(テレビ朝日)
《再発防止特別チームの報告書は、メディアの関わりについても言及しています。テレビ東京はこうした指摘を重く受け止め、人権デューデリジェンスの考え方に基づき、自社はもちろん、取引先についても、人権重視の姿勢を徹底するよう今後も行動して参ります。》(テレビ東京)
ジャニーズ事務所が設置した「外部専門家による再発防止特別チーム」による調査報告書の発表と記者会見を受けて、NHKと民放キー局、そしてテレビ東京とそれぞれが出した公式見解とするコメント。
「メディアの沈黙」で強くなった批判
ジャニー喜多川氏による所属タレントへの性加害を“事実”とする報告書の中で、各局が敏感に反応したのが現社長・藤島ジュリー景子氏への辞任提言、ではなく、「マスメディアの沈黙」との指摘だった。
「これまで業界の“タブー”とされた“ジャニー氏の裏の顔”を白日の元にしたのは、イギリスの公共放送BBC。3月に元Jr.たちがインタビューで実名告発したにも関わらず、ジャニーズに忖度してか、テレビ局をはじめとする国内メディアの姿勢は消極的なままでした」(芸能リポーター)
ところがSNS全盛時代に騒動が収束するはずもなく、メディアの沈黙はさらに火に油を注ぐ形となってジャニーズ批判の世論は高まるばかり。すると5月14日、これまで公の場に出てこなかったジュリー社長が公式HP内の動画に登場し、騒動を謝罪。
それでも深掘りすることなく形式的な報道にとどめる各社だったが、特別チームによる調査報告書の発表、社長の退任論、そして「マスメディアの沈黙」を指摘されると、手のひらを返すように冒頭のコメントを発表したのだった。
「被害者を登場させて20分間にわたって特集する番組もあれば、トピックス扱いで終了する番組も見受けられるなど、まだ各局の対応はまばら。それでも日テレの『ミヤネ屋』は特に深く切り込み、宮根誠司さんも忖度なく意見を述べていましたね。
先の『24時間テレビ』を含めてジャニーズタレントの露出が多い同局ですが、今後は方向転換を図っていくのではないでしょうか」(前出・芸能リポーター)
危惧されるタレントの“降板ラッシュ”
ジャニー喜多川氏と姉・メリー喜多川氏が築き、テレビ局に与える影響力も大きかったジャニーズ事務所。そんな帝国も、当のジャニー氏によって崩壊危機に直面している今、各局にとっても大きな転換期を迎えるのかもしれない。
「ジャニーズとの関係を見直す声も大きくなってはいます」とは、キー局情報番組の制作ディレクター。
「ジャニーズを起用すれば視聴率がとれる時代も今は昔。社内では、変わらずジャニーズタレントの起用を推し進める上層部や編成担当がいる一方で、制作現場では“距離をとっていくべき”との変革の声も大きくなってきています。
発表されるであろう新社長の動向如何では、今後は新規キャスティングが見送られる、また既存番組からの降板ラッシュが起きる可能性も考えられる。その際に真っ先にメスが入るのは、ニュースや情報番組に携わる“ジャニーズキャスター”だと思います」
5月14日にジュリー社長が顔出し謝罪した後、世間の関心が集まる中で『news zero』(日本テレビ系)に出演するも、2週にわたって言及を避けた嵐・櫻井翔キャスター。
同じく『週刊ニュースリーダー』(テレビ朝日系)に出演するTOKIO・城島茂、『シューイチ』(日本テレビ系)のKAT-TUN・中丸雄一も番組内で口を閉ざした。
ようやく口火を切ったのが、『サンデーLIVE!!』(テレビ朝日系)メインキャスターを務める東山紀之。5月21日の放送で謝罪の言葉を述べると、「最年長の私が口を開くべき」と経緯を明かし、ダンマリを決め込んでいた後輩たちを庇ってみせた。
タレントキャスターの「限界」
「結局、櫻井くんが『news zero』でコメントを発信したのは、さらに2週間が経過した6月5日のこと。迅速な対応ができなかった彼には、“キャスター失格”などと辛辣な声が向けられたのです」
テレビ業界に精通する芸能ライターは手厳しいが、櫻井自身も“被害者”の可能性もあるだけに、一方的に責められるのも気の毒ではある。
それでも彼ら、タレントキャスターの「限界」が垣間見えた瞬間でもあった。
「普段は芸能人としてアイドルやタレントの仕事もしている彼らは、スポンサーや各関係所が関わる、また自身や“身内”が関係する事件や不祥事、スキャンダルには言及できない傾向もある。
しかし、キャスターを名乗る以上は、どんなニュースでも隔たりなく伝え、また自身の口で見解を述べなければならない。櫻井くんのキャスターとしての資質が問われ、それこそ“マスメディアの沈黙”と言われても致し方ないのかもしれない」(前出・芸能ライター)
ジュリー社長の最高傑作である「嵐」、そしてジャニーズキャスターの礎を築いた櫻井。あらためて認定されたジャニー氏の性加害、そしてジュリー氏への辞任提言をキャスターとしてどう伝えるのだろうか。
週刊女性PRIME [シュージョプライム]より転用
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