バスケ日本代表に河村勇輝が帰ってきた!2か月ぶり実戦「パワーアップした姿」7アシストで格上NZ撃破
- スポーツ
- 2023年8月3日
◆バスケットボール男子・国際強化試合 日本79―72ニュージーランド(2日、群馬・オープンハウスアリーナ太田)
世界ランク36位の日本は同26位のニュージーランドに79―72で勝利。25日開幕のW杯(24年パリ五輪予選、沖縄など3か国共催)に向けた強化試合5連戦の初戦で、W杯出場国から白星を挙げた。右太もも負傷から約2か月ぶりに実戦復帰した昨季BリーグMVP、ポイントガードの河村勇輝(22)=横浜BC=が7得点、7アシストなどで流れを引き寄せ逆転を演出した。NBAサンズの渡辺雄太(28)は欠場した。4日も同じ会場でニュージーランドと対戦する。
河村がコートに帰ってきた。観客の大きな拍手に包まれながら、第1クオーター(Q)終盤から登場。W杯出場国の守備をキレのあるドライブでかき回し、ノールックで華麗にアシストを量産し最多7本。1ケタ差の第4Qには要所で3点シュートを決めるなどリードを広げる活躍も見せ、「試合に出られず、むずむずしていたので楽しかった。パワーアップした姿をお見せできればと思った」。若き司令塔の再出発をみんな待っていた。
7月の台湾、韓国との強化試合は同行せずに“お留守番”。「バスケを全力でできない悔しさがあった」と、もどかしさを募らせていた。コート外でできることに目を向けた。司令塔の大事な役目として「全員の特徴を理解しないといけない」。
代表は短期間でチームを仕上げる必要がある。プレーできない時間は仲間を猛勉強した。代表戦は約5か月ぶりだったが、息の合った連係を発揮。最多13得点の富永も「一緒に出た時は、シュートが打ちやすい」と全幅の信頼を口にした。
7月下旬からNBAサンズの渡辺雄が合流。練習はさらに熱を帯びた。ミスが続けば、渡辺雄が率先して「2回連続で(ミス)してるぞ」と声を上げて締める。河村も「世界基準を感じている」という。渡辺雄は、W杯で結果を出せなければ“代表引退”を覚悟。「絶対についていきたい」と全員の心が一つになっている。
渡辺雄、ホーキンソンとインサイド陣を欠きながら格上に勝ち、主将・富樫は「ポジティブに捉えて良い」。第1Q12点差から逆転勝利し、トム・ホーバス監督(56)も「勝って良かった。最高です」と及第点を与えた。アジア最上位に与えられるパリ五輪切符を懸けたW杯まで1か月を切った。チームを仕上げつつ、たった12人の代表争いも激化してきた。(小林 玲花)
◆河村 勇輝(かわむら・ゆうき)2001年5月2日、山口・柳井市出身。22歳。6歳でバスケを始める。Bリーグでは、福岡第一高3年だった20年1月に三遠に特別指定で入団し、当時史上最年少18歳8か月23日で出場。東海大を中退して、22年3月にプロ転向し、横浜BCでプレー。22~23年シーズンのBリーグで史上初のMVP&新人賞のダブル受賞。日本代表は22年7月W杯アジア予選・台湾戦でデビュー。身長172センチ。
報知新聞社より転用
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