16歳玉井が大号泣 「ぎっくり腰」もパリ五輪“内定” 10mから「横から落ちるかも…」
- スポーツ
- 2023年7月22日
「飛び込み・世界選手権」(21日、福岡県立総合プール)
飛び込み男子で21年東京五輪代表の玉井陸斗(16)=JSS宝塚=が、事実上24年パリ五輪代表に内定した。同高飛び込み準決勝で427・70点の7位となり、12人が進む22日の決勝進出が決定。棄権などのアクシデントがなければ、正式に決まる。
満身創痍(そうい)だった。3日前の陸上練習中に腰に痛みが走った。練習もままならず、10メートルからの練習はこの日のみ。5本目の演技で体を反って入水したことで、さらに悪化し「ぎっくり腰」の状態になったという。
その中で迎えた最終6本目。「横から落ちるかもしれない」。大失敗する恐怖と不安の中、小学生の頃から飛ぶ5255(後ろ宙返り2回半2回半ひねりえび型)を感覚だけで飛んだ。この日自身最高得点の86・40点をマーク。2大会連続の五輪切符を勝ち取った。
取材場所では「腰が痛すぎて…」と大号泣。「すごいホッとした。最後までやり切れて良かった」。喜びよりも安心感の方が強かった。
決勝は22日。日本水泳連盟が定める規定により、1本でも飛ばなければ、パリ五輪の内定は確定しない。棄権したとしても、まだ24年2月の世界選手権(ドーハ)で出場権を獲得できるチャンスがある。それでも玉井は「頑張る必要はないかもしれないけど、やっぱりできることはやらないといけない」。日本を背負うエースとして強い覚悟をにじませた。
デイリースポーツより転用
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