コロナワクチン接種業務で約6億円を不正請求 近畿日本ツーリスト支店長ら3人を逮捕

大手旅行会社「近畿日本ツーリスト」が新型コロナウイルスのワクチン接種業務をめぐり、全国の自治体に人件費などを不正請求していた問題で、警察は支店長や営業課長など3人を逮捕しました。
詐欺の疑いで逮捕されたのは、「近畿日本ツーリスト関西法人МICE支店」の支店長・森口裕容疑者(54)、グループリーダー・臼杵賢一容疑者(58)、営業課長・太田幹雄容疑者(54)の3人です。
捜査関係者によりますと、3人は、一昨年3月から去年3月の間に東大阪市から請け負ったワクチン接種のコールセンター業務で、再委託先にはオペレーターの人数を少なく発注していたにもかかわらず、市には請け負った人数分の人件費を請求するなどして、業務委託費約5億8900万円をだまし取った疑いです。
警察は、今月1日に大阪市にあるМICE支店や静岡市にある静岡支店を家宅捜索して捜査を進めてきました。
近畿日本ツーリストは、これまでの会見などで、社員が実績を上げるために不正を行っていたとしていますが、去年3月の段階で、支店長に不正が報告されていたものの、支店長は黙認し、不正は組織ぐるみだったことが判明。さらに再委託先に勤務実績の改ざんを依頼していたことも明らかになっています。
その後の社内調査では、全国の自治体で、不正請求が行われていたことがわかり、その額は最大で14億円に上るとみられています。
大阪府警は他県の警察と合同で捜査を進め、実態解明を急ぐ方針です。
読売テレビより転用
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