田沢、世界選手権目指し奮闘=アジア王者狙うホープ―陸上長距離
- スポーツ
- 2023年5月24日
【ロンドン時事】陸上男子の田沢廉(トヨタ自動車)が、8月の世界選手権(ブダペスト)1万メートルの出場を目指して奮闘している。20日にロンドンで行われた競技会に参加し、27分40秒40で5位。世界選手権の参加標準記録(27分10秒00)には届かなかった。7月中旬のアジア選手権(バンコク)で優勝者に与えられる出場権の獲得を狙う。
20日のレースは、5000メートル付近で先頭集団から遅れたものの、強風が吹く中、中盤以降も気持ちを切らさずに粘った。「連戦でもコンスタントにこのぐらいで走れるのは、ちょっと自信になった。27分10秒台はちゃんと合わせて一発集中すれば、出るんじゃないかと思う」。確かな地力に実感を込めた。
駒大のエースとして1月の箱根駅伝で総合優勝に貢献するなど活躍し、4月に実業団の名門に加入。在学中の昨夏、初出場した世界選手権(米オレゴン州)は20位に沈み、苦い経験を味わった。「同じ世界選手権で悔しさを晴らしたい。諦めない。必ず行く」と出場への思いは人一倍強い。
ロンドンの試合前日は会場設営のため予定していた練習ができず、レース当日もホテルで火災報知器が鳴り、トラブルの連続だった。世界選手権は世界ランキングで出場権を得られる可能性もあるが、「アジアでエリアチャンピオンになるのが一番確実」。日本長距離界のホープは、アジア王者となって世界へ挑むつもりだ。
時事通信より転用
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