マイナカードで別人の住民票、足立区でも 横浜市で誤交付が判明後に
会見の冒頭、頭を下げる東京都足立区と「富士通Japan」の担当者ら=2023年5月1日午後2時9分、東京都足立区役所、石平道典撮影© 朝日新聞社
マイナンバーカードを使ってコンビニエンスストアで住民票などの交付を受けるサービスで、別人の住民票などが誤って発行されるトラブルが東京都足立区で2件4人分起きていた。同様のトラブルが3月末に横浜市で発覚し、システムを担う富士通Japanが他自治体について調べていた。
足立区と同社が1日、記者会見して発表した。区内のコンビニで3月22日に住民票の写し1件3人分、4月18日に印鑑登録証明書1件1人分、別人のものが交付された。氏名、住所、生年月日などが記されていた。
同社によると、2件以上のコンビニ交付の印刷処理が同時に実行された際、別人のファイルを取得するプログラムになっていたのが原因という。区は1月4日にシステムを導入し、同17日、3月22日、4月18日に計3件のシステムエラーを検知したが、誤交付は確認できなかったという。
横浜でのトラブル後、同社のシステムを使う全国の自治体などの一部でシステムを一時止め、プログラムを修正するなどしていた。足立区のトラブルの一部はその後に起きていた。同社は点検の結果、横浜市や足立区以外で誤交付はなかったとしている。
同社の国分出・ソリューション開発本部長は会見で、「足立区や区民の方に多大な迷惑をおかけした。原因究明と再発防止に取り組んでいきたい」と話した。近藤弥生区長は「区民の電子サービスへの信頼を損なうことになった。他のシステムも含め、運営管理を徹底していく」とのコメントを出した。(石平道典)
朝日新聞社より転用
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