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天下泰平の日本自動車レース界へ…新人外国人ドライバーが放った強烈な先制パンチ【タキ井上の帰ってきたブラックフラッグ】


4月8日に静岡県の富士スピードウェイで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)開幕戦で、21歳のニュージーランド人リアム・ローソン(ムゲン)が衝撃のデビューウインを成し遂げた。予選3番手だった彼はレース中盤、2021年と22年のSF王者であり、チームメートでもある野尻智紀を高速コーナーでアウト側からあっけなくブチ抜き、さっさとチェッカーフラッグを受けたのである。

タキ井上の帰ってきたブラックフラッグ© 中日スポーツ 提供

 中日スポーツと東京中日スポーツによれば、国内トップフォーミュラでのデビューウインは長谷見昌弘さん以来、49年ぶりの快挙らしい。しかも、“何万周”と国内サーキット走り込んでいる日本育ちのレーシングドライバーではなく、「富士スピードウェイを走るのは初めて」という若い外国人ドライバーが開幕戦で勝ち星を奪って古い記録をさかのぼらせた。

 タキ井上はローソンの偉業について、天下泰平(編注:何の心配事もなく、のんびりしている)の日本自動車レース界へ強烈な先制パンチを彼が放ったと見ている。

 「ローソン? 日本のコンビニエンスストアかよ!」とおっしゃる読者に対し、参考までに彼の主なレースキャリアを以下の通り簡潔にまとめた。

 2018年のドイツF4選手権でシリーズ2位、母国ニュージーランドで開催された19年のトヨタレーシングシリーズで王者、同19年のユーロフォーミュラオープン(EFO)でシリーズ2位(アルファタウリの角田裕毅は当時シリーズ4位)、同FIA―F3(F3)でシリーズ11位(角田は当時9位)、20年のF3でシリーズ5位。1歳上の角田とキャリアは重なる部分もあり、実際に19年のEFOで2人はチームメートであり、何度か同士打ちしていた場面をタキ井上は現地で見た(汗)。

 しかし、南アフリカ国籍のドライバーが2レースともにローソンのクルマを後ろからブチかまして、彼のタイトル奪取を断ち切った。翌22年、ローソンは再びF2へ参戦してシリーズ3位を獲得。F1世界選手権(F1)参戦に必要な条件の1つである、“スーパーライセンスポイント40点以上”をクリアした。

 つまり早ければ、今年23年からのF1参戦も可能だったのだが、レッドブル育成ドライバーである彼が座るシートはなかった。というのも、レッドブル育成ドライバーはまず姉妹チームのアルファタウリへ配属される。しかし、そこにはすでにホンダ育成ドライバー兼レッドブル育成ドライバーでもある角田がいた。

 また、もともとはメルセデス育成ドライバーと外様ながら、22年F1イタリアGPを虫垂炎により欠場したウイリアムズのアレックス・アルボンの代役で出場したレースで9位と活躍、これによってアルファタウリに抜てきされたニック・デ・フリースがいた。

 ゆえにローソンは、レッドブル育成ドライバーの未来を差配する。F1参戦経験もある元レーシングドライバーで、さらにはすでに老人ホームで余生を送っていても不思議ではない79歳のおじいさん、オーストリア人のドクター・ヘルムート・マルコにより、日本へ武者修行に出されてしまった(汗)。

 ドクター・マルコの考えとして、“シリーズを運営する団体の都合で王者が選ばれる欧州のF2やF3とは異なり、日本のSFはガチンコ勝負だぞ。ちゃんとそこで結果を残して来い!”という厳しいハードルをローソンに課したと思われる。

 結果、ローソンは冒頭のとおりドクター・マルコの期待に応える優勝を飾った。残念ながら4月9日に富士スピードウェイで開催された第2戦では、セーフティーカー(SC)導入のタイミングと科されたペナルティーにより5位に終わったが、微妙なタイミングでSCが導入されていなければ、彼はSC導入前には3番手を走行中だったこともあり、少なくとも表彰台、うまくいけば開幕戦同様に逆転で優勝を飾っていた可能性さえあったと僕は見ている。

 さて、富士スピードウェイのSF第1戦とSF第2戦が終了した時点でのドライバーズランキングは、首位が野尻で41点、2位がローソンで27点。今後、ローソンにとっては鈴鹿サーキット以外、未知のトラックでのレースが相次ぐわけだけれど、富士スピードウェイで見せた適応力の高さを今後も存分に発揮すれば、SFで2度の王者に就いている野尻に対して十分に肉薄できるのではないかという期待を持たせる。

 まあ、ローソンがそこまで国内トップフォーミュラをかき回してしまったら“事件”ではあるし、ローソンくらいのレベルのレーシングドライバーがわざわざ極東の島国まで足を運んで、レースしなければならない事態であるというのがそもそもばかげている。ぶっちゃけ、現在F1直下に位置する欧州のF2レースやF3レースがレーシングドライバー個人の才能よりも、レーシングドライバーが活動するために調達できる資金が最優先とされている証拠ではないかと案じるタキ井上なのである(汗)

 中日スポーツより転用


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