三菱重工業の韓国内資産、韓国地裁が追加差し押さえ命令
- 政治・経済
- 2023年4月6日
【ソウル=時吉達也】いわゆる徴用工訴訟問題で、韓国の大田(テジョン)地裁は5日までに、三菱重工業が韓国内で保有する特許権4件(計約6億8000万ウォン=約6800万円相当)を追加で差し押さえるよう命じた。原告支援団体が発表した。下級審で三菱重に勝訴し、最高裁で審理が続く元女子勤労隊員ら4人が資産の押収を申請していた。
三菱重工業の本社がある三菱重工ビルのロゴ=東京都港区(松本健吾撮影)© 産経新聞
徴用工訴訟をめぐっては、すでに勝訴が確定した原告らも同社の韓国内資産を差し押さえているが、抗告手続きなどで現金化に至らないまま4年以上が経過。韓国政府は今年3月、勝訴が確定した原告への賠償を韓国政府傘下の財団が肩代わりする解決策を発表しており、これに反発する一部原告らが勝訴確定前の資産押収に向けた活動も活発化させている。
支援団体の発表によると、命令は3日付。今回の原告らは2017、18年に1、2審で勝訴し、裁判所側が判決確定前の資産差し押さえの仮執行を認めていた。
女子勤労隊は先の大戦末期、労働力不足を補うため主に未婚女性で構成された。日本の朝鮮半島統治時代に労働を強いられたとする韓国人元隊員らが三菱重に賠償を求めた訴訟では、韓国最高裁が2018年に原告側の訴えを認めた。日本政府は1965年の日韓請求権協定で解決済みとの立場。
産経新聞より転用
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