ロシアのベラルーシへの戦術核配備 NATO、ウクライナが非難
- 国際
- 2023年3月27日
プーチン露大統領は25日放映された国営テレビのインタビューで、隣国ベラルーシに戦術核を配備する方針を明かした。英国がウクライナに劣化ウラン弾を提供することへの対抗措置だと説明している。ロシアが領土外に核兵器を配備するのは、ソ連崩壊に伴い旧構成国から核がロシアに移管された1990年代半ば以降で初めて。ロシアによるウクライナでの「特別軍事作戦」が続く中、西側諸国との緊張が高まるのは必至だ。
軍事訓練で発射されるロシアの弾道ミサイル「イスカンデル」=ロシア西部サンクトペテルブルク近くで、ロシア国防省提供・AP© 毎日新聞 提供
ロイター通信によると、米国防総省はプーチン氏の発言を受けた声明で、状況を注視するとした上で「我々の戦略的核態勢を変更する理由も、ロシアが核兵器を使う兆候もみられない。NATOの集団防衛への関与を続ける」と述べた。
NATO報道官は26日、「ロシアは一貫して軍備管理に関する約束を破ってきた」としてロシアが米国と結ぶ新戦略兵器削減条約(新START)の履行を今年に入って停止したことに言及。ロシアがNATOの核共有を引き合いに国外の核配備を正当化することは「完全なミスリーディング」で「危険で無責任」だと非難した。
ウクライナ外務省は同日発表した声明で、「ロシアに核兵器を管理する能力のないことが改めて裏付けられた」とし、国連に安全保障理事会の緊急会合の開催を求めた。
毎日新聞 より転用
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