入居者死後に保険契約か 管理会社代表らを99万円詐取容疑で再逮捕
既に死亡している男性名義で保険契約を結んで保険金を詐取したとして、大阪府警は15日、大阪市北区の保険代理店「ブリュレ」の実質経営者、高山泰和(やすたか)容疑者(56)=同市生野区新今里4丁目=ら3人を詐欺などの容疑で再逮捕し、発表した。
大阪府警本部© 朝日新聞社
他に再逮捕したのは、高山容疑者の妻で住宅管理会社代表の聖生(せいみ)容疑者(54)=同=とブリュレ代表の鈴木順也容疑者(49)=大阪府豊中市利倉東1丁目。府警は3人の認否を明らかにしていない。
捜査2課によると、3人は共謀して2018年10月、賃貸住宅の一室で約1カ月前に死亡した住人の60代男性の名義で、入居者が死亡した際に部屋の清掃費などが補償される「賃貸入居者総合保険」を大阪市中央区の保険会社「エイ・ワン少額短期保険」と契約。男性は契約後の同10月中旬に死亡したとの虚偽の死体検案書の写しを同社に提出し、保険金約99万円をだまし取った疑いがある。この賃貸住宅は聖生容疑者の会社が管理していた。
同課は、3人が18~22年、管理する集合住宅の入居者ら計17人について同様に保険金を請求し、エイ・ワン少額短期保険から約1千万円をだまし取ったとみている。
3人は、路上で死亡した男性を自室で孤独死したと偽り、室内の清掃費名目で保険金をだまし取ったとして1月に詐欺容疑などで逮捕されている。府警は3人と共謀したとして、エイ・ワン少額短期保険元社員、山本光良容疑者(50)=京都市上京区東堀川通=も詐欺などの疑いで2月5日に逮捕していたことを明らかにした。この事件でも保険契約の締結先は同社だった。府警は山本容疑者が虚偽の請求と知りながら、保険金支払いの手続きを進めたとみている。
同社の山口啓輔代表取締役は今回の事件について、「関係者にご心配とご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」と文書でコメント。元社員が逮捕され、「改めて管理体制や社員教育の強化・徹底を図りたい」とした。
朝日新聞社より転用
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