公用車車検切れ、最長7カ月失念…107回出動、非公表 大和高田
奈良県大和高田市が上下水道部の公用車4台を無車検・無保険の状態で最長7カ月間、使用していたことが4日、市への取材で分かった。この間に事故はなかったが、車検切れの車の運転は道路車両運送法などに抵触する恐れがある。堀内大造市長も2021年12月に報告を受けていたが、公表していなかった。
奈良県大和高田市上下水道部の公用車。市内の工事現場などと行き来することが多いという=同市大東町で2023年1月4日午後3時56分、稲生陽撮影© 毎日新聞 提供
市によると、水道工務課の担当者が車検の手続きを忘れていたのが原因。同月に上下水道部の職員が車検切れに気付き、同部の公用車11台のうち6台の車検時期が過ぎ、自賠責保険も切れていることが分かったという。給水車など2台は出動がなかったが、残る4台は5~7カ月間無車検・無保険で使われ、最多で107回出動していた。
当時、上下水道部長だった勝本安彦・市未来まちづくり局理事は、すぐに堀内市長と副市長に報告したが、警察への届け出や公表は見送った。勝本理事は「市長から口頭で注意を受けたのみで終わらせていた。今考えれば公表するべきだった」と説明。堀内市長は「報告は受けたが、対応は担当部署に全て任せていた。隠す意図はなかった」と話している。
毎日新聞社より転用
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