学生にSNSでストーカー行為 和歌山県立医大の教授が停職3カ月
教え子の女子学生にストーカー行為をしたなどとして、和歌山県立医大(和歌山市)は28日、薬学部の40代男性教授を停職3カ月の懲戒処分にした。SNS上で架空の女子学生になりすまし、メッセージを送るなどしていた。教授は県警からストーカー規制法に基づく警告も受けており、退職する意向を示しているという。
和歌山市© 毎日新聞 提供
大学によると、教授は9~10月、「いつも見ているよ」「見張ろうかな」などと学生のSNSのアカウントにメッセージを送った。学生が店名を挙げて食事に行くと発信した際には、その店を撮影して画像を送信した。
10月末になり、なりすましアカウントから「どこにいてんの?」とメッセージを受け取った学生が、おびき出そうと居場所を教えると、教授が現れたため、疑いが浮上した。
大学の調査に対し、教授は被害学生への恋愛感情は否定する一方、「生活上の相談を受けているうちに親愛感を抱いた。仲のいい友達感を演出したかった」とメッセージの送信は認めた。アカウントは教授が大学に着任する直前の2021年3月に作成されており、「教授の立場では直接聞けない授業などへの要望や不平不満を広く学生から収集したかった」などとして、つきまとい行為のために作ったものではないと釈明したという。
捜査関係者によると、学生から相談を受けた県警は22年11月、好意を満たすためにつきまとい行為をし、強い不安や恐怖を与えたとして、教授に対してストーカー規制法に基づく警告を出した。
大学は管理監督責任を問い、教授の上司も訓告の処分とした。宮下和久理事長は「教職員に対する指導、教育を徹底し、再発防止に取り組む」とコメントした。
毎日新聞より転用
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