145円台まで一気に円高に 再び為替介入との見方も
- 政治・経済
- 2022年10月24日
© 毎日新聞 提供 一時、対ドルで円高が進んだことを示す証券会社のモニター=東京都中央区で2022年10月24日午前10時13分、幾島健太郎撮影
週明け24日午前の外国為替市場の円相場は対ドルで急騰し、1ドル=149円台後半から145円台半ばまで一気に4円近く円高・ドル安が進んだ。政府・日銀は21日に円買い・ドル売りの為替介入を実施したばかりだが、24日朝に円安が加速したことを受け、再び為替介入に踏み切った公算が大きい。
政府・日銀は21日、ニューヨーク市場で円相場が一時1ドル=151円94銭と1990年7月以来の水準まで下落した直後に為替介入に踏み切り、円は一時146円20銭台まで一気に6円近く急騰した。しかし、24日朝になると円が急落し、一時1ドル=149円台後半をつけ、前週末から3円近く円安・ドル高が進んでいた。
政府・日銀は21日に実施した為替介入について、介入の有無を公言しない「覆面介入」の形を取っている。鈴木俊一財務相は24日朝、財務省で記者団に「為替介入にはコメントしない」と述べた。一方で、「引き続き、高い緊張感を持って為替の動向を注視している。必要なときに必要な対応を取る」と改めて市場をけん制した。
円安・ドル高が進行する背景には、米国の中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ抑制のため急ピッチで利上げを続ける一方、日銀は大規模な金融緩和を維持しているため、金利が高く運用に有利なドルを買って低金利の円を売る流れがある。このため、市場では政府・日銀の為替介入に対して「円安を抑制する効果は一時的」との見方が強い。
毎日新聞より転用
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