鈴木京香が4億円を投じた解体寸前の歴史的建造物…あえて私邸として使わないワケ
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- 2022年10月11日
© 日刊ゲンダイDIGITAL 鈴木京香(C)日刊ゲンダイ
今年5月頃、東京都心の閑静な一等地に建つ歴史的建造物を、取り壊される寸前で“救出”したと報じられた女優の鈴木京香(54)。
以前から建築やアートへの関心が高いことで知られる鈴木だったが、個人としてこうした行動に出たことに驚きの声があがった。
「あのあたりの土地は坪単価550~600万円はします。しかも、有名現代美術作家と建築家の2人が改修に関わったことから、土地建物の取得と改修費用で4、5億円といったところではないでしょうか」(不動産コンサルタント)
およそ60坪の敷地に建てられたコンクリート造りの名建築は、世界的建築家、ル・コルビュジエに師事し、国立西洋美術館の建設に携わった日本人建築家の1人、吉阪隆正(1917~1980)によるものだ。
鈴木が購入した「ヴィラ・クゥクゥ」という名の住宅はこの秋、改修工事が終わったという。改修済みの建物内部の様子と鈴木のインタビューが月刊誌に掲載されている。
《建物を後にする頃には「壊されてはいけない」、「残さなければいけない」と、この建築を継承しようと強く心に決めていました》(10月7日発売『Casa BRUTUS』マガジンハウスから)
■美術館として公開?
1957年に竣工された当時となるべく近い状態、そして、元のオーナーの想いをなるべく尊重して復元させることにこだわったという鈴木。
しかし、多額の私財を投じて改修したものの、鈴木自身がそこで暮らす訳ではないとう。
「実際、現地を見に行きましたが、建物自体は芸能人が暮らすには手狭だと思われますが、交通利便性の高いエリアにあるため、別邸使いをするのかと思っていました。しかし、鈴木自身はあくまで管理人であって、今後は小さな美術館としての利用、もしくは建築を研究している人たちに公開するなど、個人で使用する訳ではないようです」(週刊誌記者)
インタビューでは、復元した建物を興味のある人にどういう形で公開するか考えていると語っている鈴木。
「建物の規模は違いますが、黒川紀章の中銀カプセルタワーや、前川國男の東京海上日動本館ビルなど、戦後に建てられた名建築が解体、解体間近にあるのを悲しむ建築フリークの声をSNSで目にしますが、名建築は維持管理だけでも莫大な費用がかかるため、引き受け手、お金の出し手が現れないのが現実です。大企業の創業家などが建築に限らず寄付行為をすることはありますが、それ以外の個人がパトロンとして億単位のお金を出して公共財に近い形で活用していくというのは極めてレアケースです」(前出・不動産コンサルタント)
“太っ腹”とはまさにこのことだろう。
日刊ゲンダイDIGITALより転用
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