「日本一小さな村」で職員3分の1にパワハラ被害、村長不信任が可決
© 朝日新聞社 不信任案が可決された富山県舟橋村の古越邦男村長=2022年9月16日、富山県舟橋村仏生寺、竹田和博撮影
面積が「日本一小さい村」として知られる富山県舟橋村の村議会(定数7、欠員1)で16日、古越邦男村長(69)に対する不信任決議案が提出され、議員6人の全会一致で可決された。村では今月、役場内で長年、パワハラが行われていたことが第三者調査委員会の報告書で判明。約30人の職員の3分の1が被害を申告しており、副村長も務めた古越氏の責任を問う声が出ていた。
古越氏は閉会後、報道陣に「(パワハラへの)私の対応に不手際があったが、きちんと改善していくことが村民に対する責任だ」と語り、議会を解散した。40日以内に村議選が行われ、新議会で再び不信任決議が可決された場合は村長が失職する。
今回の決議案の提出理由は、「役場で常態化していた」と指摘されたパワハラだ。村では昨年2月、40代の男性職員が長年にわたり、女性職員4人に暴言や暴力などを行っていたとして戒告の懲戒処分を受けた。村は今年4月、ほかのパワハラ事案を調べるため調査委を設置。調査委は8月末までに職員や退職者など約60人に聞き取りを行った。
調査委の報告書によると、男性職員が2010年以降、特定の女性職員に「給料泥棒」などの暴言を吐いたほか、業務上のメールに対して、「うるせえ!!」「やかましいわ!」などと返信した。当時、副村長だった古越氏は、女性職員から直接相談を受けながら、「目立たないように。無視しろ」などと諭しただけで、抜本的な対策を取らなかったという。
朝日新聞社より転用
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