【フェンシング】世界選手権Vの江村美咲が凱旋会見「変わらず自分のフェンシングを見せたい」
- スポーツ
- 2022年7月28日
23日まで開催されたフェンシングの世界選手権(カイロ)でメダル2個を獲得した江村美咲(23=立飛ホールディングス)が27日、東京・立川市内で凱旋(がいせん)会見を行った。
個人で日本女子初の金メダル、団体で種目初の銅メダルと歴史を塗り替え、冒頭で立飛ホールディングスの村山正道社長から報奨金300万円を受け取った。
まず「エジプトで開催された世界選手権で個人金、団体銅メダルを取ることができました。まさか、こんなに早く世界選手権で優勝できる日がくるとは思いませんでした。これまで以上に、たくさん研究されると思いますし、追われる立場になると思うんですが、変わらず自分のフェンシングを見せていきたい。立飛ホールディングスさんをはじめ、応援してくださる皆さんのおかげです」と第一声で感謝した。
個人の決勝では世界ランキング1位のバシタ(アゼルバイジャン)に15-10で勝利。今季2度、敗れている難敵にリベンジし「ただ眺めているだけの舞台だったのに、とんでもないことを、すごいことをしちゃったなという感覚。楽しむことができた」と笑顔を見せた。
ちょうど1年前、昨夏の東京オリンピック(五輪)では個人3回戦敗退。自身でも驚く成長の早さに「5月にもワールドカップ(W杯)でも初優勝できて、今年に入って、みるみるうちに、明らかに結果が今までと違って成長している自分がいた。何回も何回もW杯等で優勝してから、世界選手権で優勝できるかなと思っていた」と頂点までの道を思い描いていたが、想定以上の結果が待っていた。
個人では、レジェンド太田雄貴(男子フルーレ、15年モスクワ大会優勝)以来の世界一。これには「女子初、サーブル初とか、前代未聞のことができるチャンスがあることは楽しい。自分が手に入れることができて、まさか。でも、歴史をつくれてうれしい」と語った。そして続けた。
「でもまだ五輪ではサーブル初が残っているので」
日本ではサーブルだけが手にしていない五輪のメダルへ。24年パリ五輪へ「最終目標は金メダル。本当はギリギリ間に合うかなと思っていたんですけど、具体的になってきて、ワクワクしています」と晴れやかな表情だった。
今後は全日本選手権や来季の国際大会に備える。「目標は常に優勝になってきます。自分のフェンシングを楽しみつつ、圧倒的な強さを手に入れることが目標」と闘志も燃やした。
村山社長は「初めてお目にかかった時から誠実で目標をきっちり立てられる選手だと感じていました。世界選手権で史上初の快挙。(報奨金は)200万円という話もあったんですが、私は偶数が嫌いなものでね」と笑顔で300万円に増額。パリ五輪へ「次もまた結果を出してくれれば、奇数で対応します」と、さらなる支援を約束していた。
日刊スポーツ新聞社より転用
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