佐賀県唐津市は23日、税務課の男性職員(51)が、私物のごみを市内の山中に投棄していたと発表した。

廃棄物処理法違反の疑いがあり、処分を検討している。市職員の不祥事の発表は2月以降7件目で、事態を重く見た市はこの日、緊急のコンプライアンス部長・副部長会議を開き対応の協議を始めた。

市によると、税務課の男性職員は、課長から机の下の私物を整理するよう指示を受けていた。4月2日に段ボール箱二つにまとめて自家用車で運び出し、同市七山馬川の山林に投棄したという。中身は小型ファンヒーター、漢和辞典、文庫本、未使用の手帳、タオル、チラシなどだった。

今月12日、地区住民が現場周辺で美化活動をした際に、男性職員の所属や氏名が書かれた書類がごみの中から見つかり、不法投棄が発覚した。男性職員は「人目につかない山中ならいいとの考えがよぎった」と投棄を認めているという

唐津市では、2月以降、タイヤの不法投棄、アルコール臭がする状態での消防訓練参加、無断欠勤、生活保護費申請処理の怠りなど不祥事の発表が相次いでいる。23日午後1時から市役所で開いた緊急会議には、60人ほどが出席。法令順守について職員一人ひとりに周知を図ることや、自己チェックシートの配布といった再発防止策を話し合った。

峰達郎市長は24日の定例記者会見で一連の不祥事について、「緊急事態と受け止めている。『(対応が)甘いんじゃないか』といった市民の指摘も踏まえて信頼回復に努める」と話した。(小浦雅和)

朝日新聞より転用