大迫傑「静かに、小さく、堅実なスタート」 日体大競技会で10か月ぶりに走った
- スポーツ
- 2022年6月7日
今年2月に現役復帰を表明した男子マラソンの前日本記録保持者で、東京五輪6位の大迫傑(31)=ナイキ=が5日、横浜市の日体大健志台陸上競技場で行われた日体大長距離競技会5000メートルに電撃参戦した。昨年8月の五輪以来、約10か月ぶりとなったレースで13分30秒23をマークし、日本人トップの8着でフィニッシュ。しっかりと存在感を示し、自身のSNSで「静かに、小さく、堅実なスタートを切れました」と再出発に手応えを明かした。
最終組に出場した大迫は、外国人ランナーが引っ張る中、序盤は後方で展開をうかがい、3000メートル過ぎでペースアップ。徐々に順位を上げ、ラスト1周で日本人選手を次々と抜き去った。5000メートルの日本記録(13分8秒40)保持者の実力を示す13分台で走り抜き、会場をどよめかせた。
大迫は昨夏の東京五輪後、一度は引退したが、今年2月7日に現役復帰を表明。その際、今後について「大きくスタンスは変えません。マラソンを主軸にして、その上でトラックにも出場したい」と語っていた。この日の取材対応はなかったが、24年パリ、28年ロサンゼルス両五輪に向けては「五輪に出たいと思っているが、甘いことではありません。それは自分自身が一番分かっています」。復帰に向けては「競技としての刺激が欲しい」と決意を固めている日本長距離界のカリスマの第2章が幕を開けた。(手島 莉子)
◆青学大・原監督絶賛「パリ五輪期待」
今年の箱根駅伝で完全優勝した青学大の選手も同競技会に出場したため、原晋監督(55)は現場で大迫の快走を目撃。「スタート直後はやや腰が落ちているように感じましたが、後半は腰高の素晴らしい走りになりましたね。パリ五輪、期待します!」と絶賛した。
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