教諭が複数児童に「いじめ」で懲戒免職 横浜の小学校、配布物渡さず
横浜市教育委員会は25日、担当する複数の児童に配布物を渡さないなどの差別的な対応をしたとして、市立小の男性教諭(46)を懲戒免職処分にした。第三者委を設置して調査していた市教委は、教諭の行為が「指導とは本質的に異なる心理的な虐待、いじめ」に当たると判断した。
市教委が公表した第三者委の報告書などによると、教諭は小学4年の担任を務めていた20年度、4人の児童に対して、本来は渡すべきプリントを配布しなかったり、数カ月にわたって給食の量をわざと少なくしたりした。また、教室の外で児童を叱り、他の児童に教室の鍵を閉めさせて教室への出入りをできないようにした。教諭は「ある児童が叱責されている姿を見せれば、他の児童に抑止の効果があると信じていた」と話しているという。
第三者委は学校側の対応の問題点も指摘した。学校は21年3月に児童の保護者の訴えでこの教諭の問題行為を把握したが、児童への聞き取りなど必要な調査を速やかに行わず、記録も十分に残していなかった。市教委は、学校の調査が不十分だったとして、男性校長(58)を減給3カ月(10分の1)とした。
被害児童は第三者委の聞き取りの際に泣き出すなど、今も精神的に苦痛を感じているという。記者会見で市教委西部学校教育事務所の柴政紀・教育総務課長は「極めて悪質で、教育者としての資質に欠ける」と話した。
また、市教委はこの日、電車内で盗撮したとして市立南台小の男性教諭(37)を懲戒免職処分に、野球部の監督だった21年8~12月に部員の生徒に土下座をさせるなどの体罰をしたとして市立横浜商高の男性講師(51)を停職6カ月の懲戒処分にした。
毎日新聞より転用
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