英外務省、中国臨時大使を召喚=総領事館の暴行事件「深い懸念」
- 国際
- 2022年2月19日
© 時事通信 提供 16日、英中部マンチェスターの中国総領事館前で、香港の民主活動家と領事館職員のもみ合いに介入する英国の警官=ネットメディア「追新聞」提供(AFP時事)
【ロンドン、北京時事】クレバリー英外相は18日、中部マンチェスターの中国総領事館で民主活動家が暴行を受けた事件を巡り、在ロンドンの中国臨時代理大使を召喚した。ノーマン閣外相が同日議会で明らかにしたもので、報道によると、ノーマン氏は中国側に「深い懸念」を示し、「総領事館員の行動について説明を求める」と述べた。
事件は中国共産党大会が開幕した16日に起きた。地元警察の声明によれば、総領事館前に30~40人が抗議のため集まっていたところ、館内から出てきた男たちが男性1人を敷地内に連れ込み暴行を加えた。「安全のため警官が介入し、被害者を連れ出した」という。男性は30代で、負傷し一晩入院した。
警察は捜査を開始したが、これまでのところ逮捕者はいない。BBC放送によると、男性は香港の民主活動家という。
ノーマン氏は「平和的な抗議活動は英社会の根本部分だ」と指摘。「この地に暮らす全員に暴力を恐れることなく意見を表明する権利がある」と強調した。
一方、中国外務省の汪文斌副報道局長は18日の記者会見で、「騒ぎを起こした人物が不法侵入した」と主張。汪氏は「総領事館の安全と尊厳は侵害されてはならない」とし、総領事館の警備の強化などを英側に要求した。
時事通信社より転用
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