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女子バレー鍋谷友理枝が貫く「前へ」リオ五輪代表 新天地PFUに新風


北風が冷たい“寒の底”の1月22日、バレーボールVリーグ女子1部の久光-PFUに足を運んだ。試合会場の福岡県久留米市から近い佐賀県鳥栖市を本拠とする久光が3-2で逆転勝ちした。敗れたPFUに気になる選手がいた。鍋谷友理枝(28)だった。

「私は九州で育ったと思っています。こっちでなかなか試合がないので、ありがたかったです」。大分・東九州龍谷高出身のアタッカー。高校では2学年上の長岡望悠(久光)ら先輩に交じって1年時からレフトで活躍。3年時には通称「春高バレー」で5連覇に貢献した。

好きな言葉「前へ ただひたすら前へ」は、明大ラグビー部を「前へ」の精神で率いた北島忠治元監督と親交があった祖父の紘一さんから教わった。「逃げずに前へ、正面からぶつかっていく。私のように泥くさい選手は気持ちが伴わないと、プレーも伴わない」

両親も春高で準優勝するなどバレー一家に育った鍋谷は高校卒業後、デンソー、日本代表で活躍した。サーブやレシーブもたけた万能選手として2016年リオデジャネイロ五輪にも出場した、いわば“エリート”ながら、東京五輪代表の最終選考で落選。挫折を味わい、自分を見つめ直した。「今までの私は『どこかつくった鍋谷友理枝』だったのかもしれません。普通に接しているつもりでも周りからすれば壁があるように映ると…」。周囲の目とのギャップに葛藤を抱え、悩んだ。

決して若くはない。心技体のバランスを整えるのが難しくなっていく中で決断。9シーズン在籍したデンソーを退団し、PFUに新天地を求めた。「バレーボールをもう一度、心の底から楽しみたかった」。チームとともに自身を変える勇気を後押ししたのは、やはり「前へ」の信念だった。

「殻から抜け出すというか、強さも弱さも全て見せていきたかった。つくった自分ではなく、時には『しんどさから助けてほしい』と正直に言える自分でありたかった」

経験、実績ともに豊富な鍋谷の加入は昨季までリーグ下位に低迷していたPFUに新風を吹かせた。30日現在、11勝8敗で12チーム中4位。昨年末の全日本選手権では4強入りした。「年齢は上から2番目ですが、みんな面白おかしく接してくれる。私らしさを出しやすいんです」。久光戦では得意のサーブで相手守備を崩し、途中交代後はアップゾーンで声をからしながら仲間を鼓舞した。

東京で生まれ、九州から羽ばたいた。今は日本海に面した北陸の地、PFUの活動拠点である石川県かほく市でボールを追う。鍋谷に“生き方”を伝えた祖父は3年前、病で他界。「前へ、は祖父との永遠の合言葉ですから…。どんなときでも、どんなことが起きても前に進む自分は変えません」。私はその言葉を直に聞きたかったのかもしれない。取材後の帰り道。冬の日本海からの強風に立ち向かう鍋谷の後ろ姿を思い浮かべた。(西口憲一)

◆鍋谷友理枝(なべや・ゆりえ)アラカルト

▼キャリア 1993年12月15日生まれ。東京都大田区出身。小野学園小3年からバレーボールを始め、淑徳SC中等部では3年時に全国中学校大会8強。東九州龍谷高(大分)を卒業後の2012年、デンソーに加入。Vリーグの21~22年シーズンからPFUでプレー。身長176センチ。最高到達点は305センチ。愛称は「レイ」。

▼東龍時代 2学年上に長岡望悠、栄絵里香(いずれも久光)や芥川愛加(JT)、1学年下に戸江真奈(久光)がいた。鍋谷は先輩の長岡らとともに1年時から出場。高校3冠(春高、全国総体、国体)が懸かった09年新潟国体でフルセットの死闘となった準決勝(対神奈川県選抜)を忘れられない試合に挙げる。

▼バレー一家 父・昌道さんは1984年に法政二高(神奈川)で春高準優勝、母・美奈さんも85年に八王子実践高(東京)で元日本代表の大林素子さんとプレーし、春高準優勝の経験がある。

▼日本代表 2015年ワールドカップ、16年リオデジャネイロ五輪、17年ワールドグランドチャンピオンズカップ、19年ワールドカップに出場。

▼ゴーグル 19年春の代表合宿中にボールが当たって右眼球内を出血。「体は元気なのに、目が見えないから(代表から離脱)では悔しい」とゴーグルを着用してのプレーに踏み切った。以来、鍋谷のトレードマークになっている。

西日本スポーツより転用


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