河辺愛菜、3回転半決めて3位「自然にいけた」17歳の新星が五輪争い名乗り 昨年6位から飛躍
- スポーツ
- 2021年12月24日

女子SPの演技をする河辺愛菜(カメラ・矢口 亨)
◆フィギュアスケート ▽北京五輪代表選考会・全日本選手権 第1日(23日、さいたまスーパーアリーナ)
3枠の女子はショートプログラム(SP)で坂本花織(21)=シスメックス=が79・23点で首位発進。2位の樋口新葉(20)=明大=から5位の三原舞依(22)=シスメックス=まで4人が1点差にひしめく大混戦となった。
17歳の新星・河辺愛菜(木下アカデミー)が、驚異の勝負強さを発揮した。五輪がかかる大一番に挑戦者としてリンクに立ち、冒頭から大技の3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)を成功させた。アップテンポなリズムに乗り、どんどん加速すると、残る2本のジャンプも決め切り、力いっぱい両腕を振り下ろして喜びを爆発させた。「緊張すると思ったけど、(2位に入った11月の)NHK杯の経験があり、自然にいけた」と平常心で自分の演技を貫いた。
22、23日の公式練習、直前の6分間練習でトリプルアクセルは決して好調とは言えなかった。出番までの待ち時間は「ずっとイメージしていた。それが出せた」と本番一発で完璧にはまった。普段の練習から跳ぶ回数を増やしたと言い、「そこが一番自信につながっている」とうなずいた。
去年の全日本は6位だったが、わずか1年で大技を武器に五輪争いを繰り広げるまでに成長。五輪代表3枠を争う女子は、1点差に2~5位までがひしめく大激戦になった。河辺はフリーも大技の投入で、五輪を狙う。NHK杯はSPで成功したが、フリーでは決まらず。悔しい思いのまま、今年最後の試合を終えることはできない。「(フリーでの成功を)達成できるように。自分の一番できる、いい演技をしたい」と強く誓った。(小林 玲花)
◆男女シングルの北京五輪への道 男女とも代表枠は「3」。全日本選手権の優勝者が1人目の代表となり、2、3人目は同2、3位やGPファイナル出場権獲得者、今季の世界ランク上位者などから総合的に判断して選考する。過去に世界選手権で表彰台に上っていない選手は全日本選手権出場が必須となる。
報知新聞社より転用
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