「火事場泥棒」は警察官だった 鑑識課員が「臨場」中に”焼け跡”から35万円を盗み逮捕 千葉・鎌ケ谷市
”鑑識課員”が火災現場から現金35万円を盗む
FNNプライムオンライン
「火事場泥棒」とは、火災が発生している現場から、その混乱に乗じて、盗みを働く者のこと。人の弱みにつけこむ許せない行為だが、その「火事場泥棒」が警察官だったという、信じがたい不祥事が千葉県で発覚した。
千葉県警の巡査部長・御園生貴史(みそのう・たかし39)容疑者は、20年9月6日、鎌ケ谷市で起きた住宅火災の焼け跡から、現金35万8000円を盗んだ疑いで逮捕された。当時、御園生容疑者は、鎌ケ谷署の鑑識課に所属。同僚4人とともに、実況見分を行っていたという。
事件、事故、火災での鑑識活動は、発生原因などを調べる上で、大切な捜査活動だ。まさか、その「臨場」中に盗みを働くとは。この火災の後、御園生容疑者は、県警本部の鑑識課に異動している。民間企業で言えば”本社勤務”に当たる。鑑識課員としての能力を買われていたのだろう。
別の「盗撮」事件にも関与?自宅から”焼けた”紙幣見つかる
この前代未聞の「火事場泥棒」だが、発覚の経緯にも驚かされる。実は、御園生容疑者は、別の「盗撮」事件で捜査対象となっていた。どのような事件なのかは明らかにされていないが、千葉県警は、捜査の過程で、八千代市の御園生容疑者宅を家宅捜索。
その際、捜査員が、寝室クローゼットの中から、現金35万8000円を発見したとのこと。紙幣はポリ袋に入れられ、一部が焼けていたそうだ。その場で問いただしたところ、御園生容疑者は、観念したのか、「出来心で持ってきてしまった」と白状したという。
御園生容疑者と、火元の住宅に住む66歳の男性とは面識はなかった。逮捕後の取り調べに対して、御園生容疑者は「盗んだ事に間違いありません」と容疑を認めている。千葉県警は、今後、「盗撮」事件についても捜査を進めることになる。
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