村元、高橋組、日本歴代最高70・74点 アイスダンスの肉体作り1年で6・59点アップ/フィギュア
- スポーツ
- 2021年11月13日
フィギュアスケート・NHK杯第1日(東京・国立代々木競技場)グランプリ(GP)シリーズの第4戦が開幕。アイスダンスのリズムダンス(RD)が行われ、カップル結成2季目で国際スケート連盟(ISU)公認大会初出場の村元哉中(かな、28)、高橋大輔(35)=関大KFSC=組が、70・74点をマークし、6位につけた。ISU公認ではルール改正された2018-19年シーズン以降、日本歴代最高得点。全日本選手権3連覇の小松原美里(29)、小松原尊(30)=倉敷FSC=組は68・13点の7位で、北京冬季五輪出場権「1枠」を争う夫妻ペアを上回った。
「どっこいしょ~」。ソーラン節のかけ声とともに高橋が村元を豪快に持ち上げる。パートナーの両脚を首にかけてターンすると、会場は大きな拍手に包まれた。結成2季目。息ぴったりの演技を披露し、充実の笑みを浮かべた。
「全体を通してうまくいった。自信になるリズムダンスだった。(70点台と)評価をいただいて素直にうれしい」
演目は和がテーマの「Soran Bushi&Koto」。後半に琴の音色が響くと、情熱的なステップを武器に戦ったシングル時代に磨いた表現力を存分に発揮。2人同時に連続でターンする華麗なツイズルで観客を引き込んだ。日本歴代最高得点となる70・74点をマーク。1枠の北京五輪代表を争う小松原組を上回った。
アイスダンスデビュー戦だった昨年のNHK杯から1年。パートナーを持ち上げて技を繰り出すリフトのぎこちなさは消え、得点は6・59点アップした。10年のバンクーバー五輪男子で銅メダルを獲得。日本をけん引してきたスケーターはアイスダンス転向2季目で、まぎれもなくアイスダンサーへと進化した。
象徴的なのは一回り大きくなった肉体。ノースリーブの衣装から見える腕は三頭筋が浮き上がっていた。パワーをつけるために週に3回、練習後に筋力トレーニング。成果は形として表れ、ペアを組む村元も「(昨年よりリフトに)安定感があります」と認めた。
13日のフリーでは昨季から継続するバレエ曲「ラ・バヤデール」を舞う。高橋は「1年で成長した部分を日本のお客さんの前で見せられたら」。全日本選手権まで続く小松原組との3連戦の初戦で進化を示した。成長曲線を描く35歳。伸びしろしかない。
サンケイスポーツより転用
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