5年ぶり甲子園狙う九州国際大付 Wエースで頂点へ 高校野球福岡大会6日開幕
- スポーツ
- 2021年7月2日
第103回全国高校野球選手権福岡大会は6日に開幕する。開会式はなく、開幕日は5球場で第1試合の前に開始式を行って一塁側のチームの主将が選手宣誓をする。南部と北部のチームが対戦する決勝大会は17日に始まり、27日に久留米市野球場で決勝が行われる。春の九州大会準優勝で今回優勝候補に挙げられている九州国際大付は、山本大揮(3年)と柳川大晟(同)のプロ注目のダブルエースを擁し、2016年夏以来の甲子園出場を目指す。
昨秋は福岡大会準優勝、今春は優勝と県内では圧倒的な強さを誇る九州国際大付が充実の投手力で5年ぶりの甲子園出場を狙う。最速146キロの山本、同152キロの柳川はどちらもプロのスカウトが注目する右腕。楠城徹監督は「山本、柳川と、内山(将、3年)も良くなってきた。3人を軸に戦っていきたい」と春の九州大会決勝で先発した左腕の内山も加え、分厚い投手陣で7試合を勝ち抜く意気込みだ。
山本は変化球、直球とも制球力抜群で打者との駆け引きも巧み。今春の九州大会では2試合で完投して計1失点と抜群の安定感を誇る。「山本に課題は見つからない」と楠城監督がうなるほど。まさに「ミスターパーフェクト」だ。身長191センチとスケールの大きな柳川は昨秋の福岡大会でマークした最速152キロの力のある真っすぐが最大の武器。今春の九州大会では、宮崎商の強力打線を相手に8回を投げ、被安打8、無失点に抑えた。
準優勝した九州大会後には緊急事態宣言の発令により対外試合ができなくなり、紅白戦で実戦感覚を養ってきた。「同じ打者と何度も対戦するので、次はどうやって抑えようかを考えるようになった」と柳川は収穫を話す。夏へのレベルアップのため、得意な変化球を教え合うなどして2人は高め合ってきた。「柳川が後ろにいるから思い切って投げられる」と山本は話し「山本がいい投球をしたらすごい刺激になる」と柳川は励みにしている。
強豪ひしめく激戦区の福岡だが、投手陣の層の厚さに「(1週間で)500球の球数制限も考えなくていい」と楠城監督は夏の連戦にも自信を見せる。「他校にマークされてもそれを倒さないと甲子園でも勝ち上がれない。どのチームより長い夏にしたい」と山本が言えば「投げるイニングは無失点に抑えたい」と柳川も臨戦態勢。2人の力投でチームを引っ張り、135チームの頂点に立つ。 (前田泰子)
◆山本大揮(やまもと・だいき)
2003年6月23日生まれ。北九州市出身。池田小4年の時、「千代ウイングス」で野球を始め、千代中では3年春に県4強。高校では1年秋からベンチ入りした。昨秋の九州大会は背番号1で出場。好きな選手はソフトバンク・千賀。184センチ、86キロ。右投げ右打ち。
◆柳川大晟(やながわ・たいせい)
2003年8月21日生まれ。大分県日出町出身。川崎小2年の時、「川崎ジャイアンツ」で野球を始め捕手。日出中時代は「日出ボーイズ」に所属し、2年時に捕手から投手に転向。3年の時、エースとして全国大会に出場。「NOMOジャパン」入りして米国遠征に参加した。好きな選手はシェーン・ビーバー(インディアンス)。191センチ、84キロ。右投げ右打ち。
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