小売業販売、3月は前年比5.2%増 反動で4カ月ぶりプラス
- 政治・経済
- 2021年4月28日
[東京 28日 ロイター] – 経済産業省が28日に発表した3月の商業動態統計速報によると、小売業販売額(全店ベース)は前年比5.2%増となり4カ月ぶりのプラスだった。ロイターの事前予測調査では4.7%増が予想されていた。3月は緊急事態宣言が解除された上、前年同月が新型コロナウイルスの感染急拡大局面で学校閉鎖などがあったため、反動が表れた格好。2019年3月との比較では0.2%増となっている。
業種別では機械器具が前年比14.4%増、織物・衣服が同13.0%増、自動車が同10.5%増などとなった。普通車・軽自動車、パソコンや冷蔵庫・スマートフォンの販売が伸びた。気温上昇により春物・夏物衣類も好調だった。
一方、飲食料品は同0.2%減だった。
業態別では百貨店が前年比19.3%増、家電量販店が同13.6%増、コンビニエンスストアが同2.5%増となった。一方、ドラッグストアは同2.6%減、スーパーは同2.1%減だった。家電は、ノートパソコンやゲーム機、洗濯機、SIMフリースマホが好調だった。コンビニでは食品販売が減少した一方、たばこやDVDソフトなどが好調だった。ドラッグストアやスーパーは、昨年の感染拡大局面でトイレットペーパーやティッシュペーパー、コメなどの買いだめが起きた反動が表れた
3月の小売販売の季節調整済み前月比は1.2%増加しており、3カ月移動平均値などを考慮し、経産省では基調判断を従来の「横ばい傾向」から「持ち直しの動き」に引き上げた。
コメントする