官邸「菅G会合」波紋広がる=坂井副長官、また足引っ張る
- 政治・経済
- 2021年4月3日
坂井学官房副長官が、菅義偉首相に近い無派閥若手議員グループ「ガネーシャの会」の会合を首相官邸で開催していたことをめぐり、与野党で批判が広がっている。会合は食事を伴い、坂井氏を含む13人が参加。官邸内からも「よく考えて判断すべきだった」と疑問の声が出ている。坂井氏は再び政権の足を引っ張る格好となった。
坂井氏は当初、「何が問題なのか」と語っていたが、2日の衆院内閣委員会では「配慮が足りなかった部分は反省し、今後の対応を行っていきたい」と釈明した。
会合は1日に開かれ、食事は4人以下のグループに分かれて別室で取ったという。ただ、政府は新型コロナウイルス対策として大人数の会食を控えるよう呼び掛けており、政府関係者は「世間にどう見られるか意識しないといけない」と指摘。加藤勝信官房長官も2日の記者会見で厳重注意したことを明らかにした。
与野党からも批判が相次ぎ、自民党の世耕弘成参院幹事長は2日の記者会見で「少なくとも疑念を持たれるような会食自体も行うべきではなかった」と批判。立憲民主党の枝野幸男代表も「官邸でやる合理的必要性はない。(副長官を)辞めるべきだ」と断じた。
官邸は公務の場であり、政治活動には使用しないのが政権与党の不文律。その官邸でグループ会合を開いたことにも疑問の声が出ている。公明党の石井啓一幹事長は会見で「役所内で政務の会合を行うことは控えるべきだ」と苦言を呈した。自民党の佐藤勉総務会長も会見で「私の政治生活で聞いたことがない。猛省を促したい」と語った。
坂井氏はこれまでも騒動を招いており、1月の会見では、東京五輪について「どこかの段階で、実際に開催するかどうかの判断を行う」と、中止の可能性もあると受け取れる発言をして、釈明に追われた。新型コロナワクチンの数量確保でも、担当する河野太郎規制改革担当相と発言が食い違い、政府内の不一致を露呈させた。
時事通信社より転用
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