トランプ氏に南部州死守の重圧 落とせば「即決着」の見方 米大統領選まで1週間
- 国際
- 2020年10月27日
米大統領選の期日前投票を行ったトランプ大統領=24日、南部フロリダ州ウェストパームビーチ(AFP時事)
【ワシントン時事】来月3日の米大統領選まで27日で残り1週間。
郵便投票の「不正」を訴え、開票作業の長期化を見越して法廷闘争を示唆する共和党のトランプ大統領にとって、フロリダなど地盤の南部州を死守する重圧が強まってきた。これらの州では結果が当日に判明する可能性があり、トランプ氏が相次いで落とせば、「混乱」なく民主党のバイデン前副大統領の勝利が決まりかねないためだ。
郵便投票は新型コロナウイルスの感染拡大で利用が急増。開票作業では、署名確認や開封など集計の「下処理」に時間がかかり、勝者判明の遅れが懸念されている。
だが、ニューヨーク・タイムズ紙によると、南部のフロリダ、ノースカロライナ、アリゾナの3激戦州は、集計の下処理を投票日前に行うことが法律で認められている。当日、投票用紙を機械にかけるだけで済んだ場合、「結果判明はそう遅くならない」(同紙)とみられている。
3州はトランプ氏が4年前に制したが、今回はバイデン氏に支持率で1~3ポイントリードを許す。特に選挙人の数が多いフロリダは、大統領選の勝敗に与える影響が大きく、トランプ氏はここ2週間で4回集会を開くなどてこ入れに懸命だ。
選挙分析サイト「538」を主宰するネイト・シルバー氏は25日のABCニュースで「バイデン氏がフロリダを取れば、3日夜に当選確実が出る可能性もある」と予想した。
一方、トランプ氏が南部州のほとんどで勝利した場合、舞台は4年前に僅差で制した中西部のミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニアの3激戦州に移ることになる。ミシガン以外の2州は郵便投票の下処理を認めず、ミシガンも開票1日前にならないと投票用紙に手を付けられない。さらにペンシルベニアは3日の消印があれば、6日までに到着した分を有効と認める。
世論調査ではこれら3州ともバイデン氏が5ポイント前後リードするが、「中西部の戦いになれば、勝者判明に時間がかかる」(シルバー氏)という見方が強い。
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トランプ氏にとってはここが正念場!?
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