ヨーロッパで新型コロナウイルス“第2波” 各国で行動制限強まる
- 国際
- 2020年10月19日
ヨーロッパで新型コロナウイルス“第2波” 各国で行動制限強まる
ヨーロッパで新型コロナウイルスの感染者が急激に増えている。WHO(=世界保健機関)によると、16日に報告された一日あたりの新規感染者数はヨーロッパ全体でおよそ15万3000人に達した。各国は規制を強化し、ウイルスの抑え込みに必死だ。
【ヨーロッパで感染“再拡大”】 15日、フランスでは一日あたりの新規感染者が初めて3万人を突破し、イギリスやスペインなどでも1万人を超える日が続いている。16日に報告された一日あたりの新規感染者数はヨーロッパ全体でおよそ15万7848人。(WHO)春の第1波では多い日でも4万人程度だった。第1波をはるかに超える感染者が報告されている。
【各国で強まる規制】 こうした中、各国は市民の行動制限を強化している。 フランス政府は14日、公衆衛生上の非常事態を宣言し、17日以降、夜間の外出が禁止された。イギリスでも飲食店の夜間営業が禁止されている、17日からは自宅やレストランなどの室内で同居している家族以外と会うことができなくなった。スペインの首都マドリードでは通学や通勤を除く都市の出入りが制限されている。
【地域ごとに異なる規制】 春と比較すると、感染状況に応じ地域単位で規制の強弱をつけているのが特徴だ。春に行われた全国規模の“ロックダウン”は経済や人のメンタルヘルスに深刻な影響を及ぼすためだ。 ヨーロッパではおおむね4月が感染拡大のピークで、8月まではゆっくりと収束傾向にあった。しかし、飲食店の営業再開や夏のバカンスシーズンで人の移動が増えたため、再び感染が拡大したとみられる。
【死者数は低い水準】 一方で死者の数は第1波の時よりも低い水準に抑えられているのが共通した特徴だ。背景にはまず検査体制が急速に拡大したことがある。無症状や軽症の感染者も数多く報告されるようになった結果、見た目の“死亡率”は下がっている。 また重症化しやすい高齢者への感染が抑えられているのも要因だろう。各国とも第1波の教訓から高齢者施設などでのPCR検査を徹底的に行い、拡大を食い止めている。 ただ、16日、WHOは今後数週間でヨーロッパの多くの都市で重症患者用の集中治療室のベッドが埋まるとの報告を受けていることを明らかにした。医療体制が逼迫(ひっぱく)すれば状況は一気に悪化するだけに、各国とも感染拡大を抑え込もうと躍起だ。 ヨーロッパは再び正念場を迎えている。
一言コメント
死者数だけは少ないようだが…
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