世界成長率、前年比4.4%減 IMF予測、やや改善
- 経済情報
- 2020年10月14日
世界経済の見通しはやや改善、中国の回復が際立つ
国際通貨基金(IMF)は13日、最新の経済見通しを発表した。2020年の世界の成長率見通しは、前年比4・4%減と6月の予測よりやや改善した。中国経済の急回復や、先進国の空前の支援策が支えとなった。ただ、コロナ危機前の水準に戻るのは「長い上り坂」としており、格差の拡大にも警鐘を鳴らした。
IMFは今回から算定方法を見直しており、新たに計算し直した前回6月時点の予測に比べ、20年の世界の成長率見通しは0・8ポイント改善した。
主因は、感染拡大の起点となった中国の想定以上の回復だ。20年には6月予測を0・9ポイント上回る1・9%の成長を予想する。21年も20年比8・2%の成長を果たす見通しだ。先進国が21年でも19年当時の水準を回復できないのと対照的だ。
先進国も、日米欧が発動した空前の財政金融政策の効果を踏まえ、20年については6月予測よりはやや「まし」な見通しが出た。米国は6月予測から3・7ポイント上方修正し、4・3%減で踏みとどまる見込み。それでもリーマン・ショック時(09年の2・5%減)より大幅に悪いうえ、21年の回復ペースは3・1%にとどまり、経済がコロナ前の19年の水準に戻るのは22年以降にずれ込むことになる。
欧州では欧州連合(EU)が7月、コロナ危機からの「復興基金」で合意するなど前向きな動きがあったものの、20年は英仏伊などの主要国が軒並み10%前後のマイナス成長に陥る。日本経済も20年は5・3%減に落ち込み、21年も2・3%と回復の勢いは鈍い。
一言コメント
いまのところ中国の一人勝ち!?
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