菅氏、総得票7割の勢い 2位争いの岸田、石破両氏は伯仲 総裁選
- 政治・経済
- 2020年9月12日
自民党総裁選が告示され、記者会見する(左から届け出順)石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長=東京都千代田区で2020年9月8日
毎日新聞は11日、安倍晋三首相の後任を決める自民党総裁選(14日投開票)の情勢を分析し、国会議員票(394票)の動向を探った。党内7派閥のうち5派閥から支持を得た菅義偉官房長官は約7割を固め、300票に届く勢い。菅氏は毎日新聞が9日に集計した地方票(141票)の動向調査でも80票を超える勢いとなっており、全体(535票)の得票割合でも7割に届きそうだ。菅氏は14日の両院議員総会で新総裁に選出される見通しだ。
議員本人や秘書、党、派閥幹部などへの取材を基に分析した。明確な回答を得られなかった議員などは無回答扱いとした。
菅氏は支持を受ける細田派(98人)、麻生派(54人)、竹下派(54人)、二階派(47人)、石原派(11人)内をほぼ固めた。無派閥議員(64人)についても、菅氏を支持する「ガネーシャの会」(15人)をはじめ、半数以上が菅氏に投票する方向だ。党内には総裁選後の人事などを意識して菅氏支持を積極的に表明する議員が多く、菅氏陣営が優位に立っている。
一方、岸田文雄政調会長は岸田派(47人)内をほぼ固め、50票台を確保しそうだ。
陣営の選挙対策本部長に就任した遠藤利明元五輪相ら谷垣グループの4人は岸田氏への投票を明言。さらに竹下派からも、岸田氏と同じ広島県が地盤の平口洋元副環境相、新谷正義元厚生労働政務官が選対に加わり、他派閥への支持拡大を目指す。
岸田氏陣営はさらに、菅氏の支持派閥の所属議員らに岸田氏への投票を水面下で呼びかける動きも見せ、上積みに躍起だ。 石破茂元幹事長も石破派(19人)を固めたが、計30票弱と苦戦を強いられている。
安倍政権に批判的な谷垣グループの中谷元・元防衛相や無派閥の村上誠一郎元行政改革担当相、石破氏と初当選同期で無派閥の渡海紀三朗元文部科学相らも積極的に支援に回るが、劣勢は否めない。
地方票動向調査では岸田氏が10票あまり、石破氏は30票弱を確保する模様となっている。国会議員票との合計では両氏の得票は伯仲する可能性があり、2位争いも激しさを増している。
一言コメント
2位争いのほうが、おもしろくなってきた!?
コメントする