安倍路線「継承」菅氏に「修正」の岸田氏、「転換」の石破氏…独自色アピールに腐心
- 政治・経済
- 2020年9月3日
自民党の臨時総務会に臨む岸田政調会長(2日、東京都千代田区永田町で)=源幸正倫撮影
自民党総裁選で、安倍首相の路線継承を掲げる菅官房長官が国会議員票で優位に立つ中、岸田政調会長と石破茂・元幹事長は、政策や政治姿勢の違いを打ち出そうと腐心している。 「中間層や中小企業や地方に恩恵がいくと言われ続けてきたが、現状ではそれは実現されていない。意識的に支援の中心を変えていかなければいけないのではないか」
岸田氏は2日、民放のテレビ番組で、安倍首相の経済政策「アベノミクス」の修正が必要だとの認識を示した。「格差の少ない豊かな社会」を掲げ、アベノミクスの負の側面を是正するとしている。
岸田氏はこれまで、首相からの禅譲路線を模索してきたが、首相の出身派閥の細田派や麻生派の支持を得られず、独自色をアピールする戦略への変更を迫られている。
一方、石破氏は、「納得と共感」をキャッチフレーズに掲げ、首相との政治姿勢の違いを強調している。2日のラジオ番組では、「菅氏が政策も発表していないのに、(国会議員の)支持が決まるのは民主主義の否定ではないか」と菅陣営の姿勢も批判した。新型コロナウイルス対策では、必要なら感染収束前にも特別措置法を改正し、経済的支援を伴った休業要請の権限強化を行うと主張する。
読売新聞の調べによると、2日現在、両氏の地元の広島、鳥取を含む35以上の都道府県連が予備選を実施する方向だ。国会議員票で劣勢に立つ両氏は、独自路線のアピールで、全投票数の26・4%を占める地方票に活路を見いだしたい考えだ。
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盛り上がってきたような、そうでないような…
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