全国のファン「元気出して」… コロナ支援続々、前向く与論島民 「真心もらった」と観光受け入れ準備 鹿児島
- 政治・経済
- 2020年9月1日
新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)発生を受け、全国から届いた支援物資=与論町茶花
新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した与論町の宿泊施設や役場に、島外の出身者や全国の与論ファンからマスクや消毒液などの支援物資が続々と届いている。「元気を出して」「落ち着いたら与論に帰ってくるね」などと書かれた手紙も添えられ、経済活動再開と感染予防の両立を目指す住民を励ましている。
「コロナで誰もが大変なはずなのにこんなに支援してもらい涙が出そう」。同町茶花で民宿「汐見荘」を営む林しづ枝さん(68)は山積みになった物資の前で手を合わせた。
送り主は民宿のリピーターたち。マスクや消毒液をはじめ、飛沫(ひまつ)感染を防ぐアクリル板やフェースガードが、7月下旬のクラスター発生直後から今月27日までに、30人近くから届いた。電話でも直接励まされたという。
来年6月に50周年を迎える宿は現在、3月初旬から休業状態。林さんは部屋の改装など感染対策を強化し、9月中の再開を目指す。「宿と島を守り、お客を笑顔で迎え入れるのが何よりの恩返しになる」と前を向く。
人口5千人余りの島でクラスターが発生しテレビや新聞で連日取り上げられたことから、役場にもマスクや食料、カップ麺、飲料水などが次々届いた。マスクは10日時点で11万枚を超え、町は感染対策に役立てようと、今月中旬までに9万2700枚を町内の12歳以上の4635人に1人20枚ずつ配布した。医療用マスクも病院や福祉施設に配った。
町が7月末から募集を始めた寄付金の申し込みは、28日までに147件、総額1157万円に。山元宗町長は「全国の人々から真心をいただいた」と感謝し「有効に活用して来島者を受け入れられる環境を整えたい」と話した。
一言コメント
与論ファンのパワーはすごい。
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