安倍首相辞意表明で福岡市長「灯を消さない」 国家戦略特区など継続強調
- 政治・経済
- 2020年8月29日
記者団の取材に応じる福岡市の高島宗一郎市長(右)
安倍政権を支えた麻生太郎副総理兼財務相のおひざ元、福岡県でも突然の辞意表明に驚きが広がった。政界関係者からは首相の体調を気遣うとともに、政権が掲げてきた規制緩和などの政策を継続する重要性を強調する声が上がった。
「福岡市は(政権の経済政策)アベノミクスを1番背に受けて成長した都市。中でも国家戦略特区での規制緩和は大きかった。大変残念なことだ」
28日午後、市役所で記者団の取材に応じた福岡市の高島宗一郎市長は、安倍首相の辞意表明について、こう語った。
高島氏は平成22年の市長就任以来、首相や麻生氏からバックアップを受けてきた。26年の国家戦略特区「創業特区」指定や、航空法によるビルの高さ制限の緩和など市の目玉政策の背後には政権中枢の支援があった。首相も高島氏の手腕を評価し、26年5月には訪英に同行させたほか、官邸に招いたり、電話で連絡を取ったりするなどした。直近では1週間ほど前にコロナ対応などについて、首相と電話で意見交換。高島氏からは健康不安報道を念頭に「頑張ってください」と励ましたという。
高島氏は25日、首相官邸で開かれた教育再生実行会議に出席した際の安倍首相について「お腹から声が出ておらず、声が聞き取りづらかった」と振り返る。
会議後、秘書官に「絶対に休養が必要だ」と伝えた高島氏は、こうおもんばかった。 「お腹に力が入っていないと、胆力ではないが、踏ん張る所が難しくなる。ただ、休みをとったらそれだけで批判される。首相ご本人にも責任感があったのだろう」
今後について、高島氏は「これまで(政権中枢との)関係性を最大限利用していたが、これからもベストを尽くしていくだけだ。(退陣で)特区がなくなるわけではない。チャレンジの灯を消さないようにやっていく」と周囲に語った。
一言コメント
首相とのパイプも太かっただけにショックだったと思う。
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