レバノン、医療・衛生悪化の懸念 大爆発後コロナ感染者最多
- 国際
- 2020年8月8日
大規模爆発の翌日、被害を受けた商店や車両の脇をマスクを着けて移動する市民=5日、ベイルート(AFP時事)
【カイロ時事】レバノンで新型コロナウイルスの新規感染者が6日に255人確認され、1日当たりの数としては過去最多を記録した。
4日に発生した首都ベイルートでの大規模爆発と感染拡大との因果関係は不明だが、爆発で推計約30万人が家を失い避難生活を余儀なくされている。被災した市民は生活再建が最優先で、コロナ感染防止にまで手が回らず、医療や衛生面での状況悪化も懸念されている。
レバノンでは、感染拡大が深刻化し始めた3月中旬から、予防措置の徹底や違反者への罰則を定めた「総動員」が発令され、これまで繰り返し延長されている。いったんは落ち着いた新規感染者数は7月下旬以降再び増加傾向に転じ、米ジョンズ・ホプキンス大の集計では累計感染者は約5700人、死者は約70人となっている。
AFP通信は、市民の多くが爆発被害によりマスク着用を怠り、他者との距離が近いまま同じ車両に乗って病院に駆け込んでいると伝えた。さらに、爆風や衝撃で主要な病院の大半が被災。コロナ禍に加えて負傷者治療も追い付かず、医療は逼迫(ひっぱく)している。医療従事者に必須の防護服なども、多くは爆発で使い物にならなくなったとみられる。
一言コメント
医療も崩壊してしまったようだ。
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