「しろくまツアー」のホワイト・ベアーファミリー(大阪府)が民事再生を申請 スポンサーは星野リゾート、旅行業で過去最大の負債
- 企業・経済
- 2020年7月1日
負債は今年最大、コロナ関連破たんでも今年最大
WBFの本社(大阪市北区、TSR撮影)
旅行業を展開している(株)ホワイト・ベアーファミリー(TSR企業コード: 570615267、法人番号: 6120001070371、大阪市北区豊崎3-14-9、設立1981(昭和56)5月、資本金8375万円、島田篤社長)と、関連のWBFホールディングス(株)(TSR企業コード:016590961、法人番号:7120001195382、本社同所、設立2015(平成27)年12月、資本金1000万円、近藤康夫社長)は6月30日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請し同日、開始決定および監督命令を受けた。
負債はホワイト・ベア―ファミリーが債権者約160名に対して約278億円、WBFホールディングスが債権者約20名に対して約73億円、2社合計で約351億円。
2020年4月に民事再生を申請した関連会社のホテル運営受託のWBFホテル&リゾーツ(株)(TSR企業コード: 012267023、法人番号: 3430001041897、大阪市北区)の負債約160億円を上回り、負債総額は今年最大。新型コロナウイルス関連倒産としても最大の負債。平成に入ってから旅行業としても過去最大。
(株)星野リゾート(TSR企業コード:411008447、法人番号:5100001008688、長野県)がホワイト・ベアーファミリー、WBFホテル&リゾーツ、WBFホールディングスのスポンサーとして支援を表明している。
ホワイト・ベアーファミリーは1977年、創業者が大学在学中に企画したスキーバスツアーをきっかけに1980年に旅行業登録、1981年に法人化を経て43年の業歴を有する。関西の中堅旅行業者として国内主催旅行「しろくまツアー」「ジオツアー」、海外主催旅行「ハッピーホリデー」を看板商品とするほか、ホテル業、レンタカー事業、EC事業など事業領域は多岐に亘り、近年はインバウンド需要を取り込み、事業を拡大してきた。
しかし、2020年に入り新型コロナウイルスの世界的な蔓延を受けて出入国の制限や国内においても外出自粛などが旅行業界を直撃。緊急事態宣言による国内外の旅行・出張の自粛の影響で運営ホテルの予約や旅行申込の大量のキャンセル、新規予約の大幅な減少に見舞われた。新型コロナウイルス感染症の影響が想定外に長期化・拡大するものと見込まれたため、今回の措置となった。
WBFホールディングスは、ホワイト・ベアーファミリーを中核とするWBFグループの持株会社として、各事業会社の管理業務を手掛けていたが、ホワイト・ベアーファミリーに連鎖した。
ホワイト・ベア―ファミリーは今回の民事再生法の適用を申請したことによる旅行申込者に及ぼす影響はなく、事業を継続していく。また、WBFリゾート沖縄株式会社(沖縄及び九州におけるホテル運営業)、その他の関係会社は、法的手続はとっておらず、従前どおり、通常の営業を続けている。
一言コメント
スポンサーが決まった点はよかった。
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