緊急事態宣言解除 福岡県、休業要請を原則解除 クラブなど「3密」は継続
- 政治・経済
- 2020年5月15日
■学校、25日に全面再開
福岡県は14日、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の解除を受け、民間事業者への休業要請を原則として解除することを決めた。クラスター(感染者集団)が発生する恐れがある繁華街の接客を伴う飲食店などに対しては、休業要請を継続する。県民に対しては引き続き、県境をまたぐ不要不急の移動などの外出自粛を求める。臨時休校中の県立学校は、25日から全面再開させる。(九州総局 小沢慶太)
14日夜に県の対策本部会議を開き、緊急事態宣言解除後の対応を決定した。県内の新規感染者が13日までの直近1週間で6人と、感染状況が落ち着いていることなどから、社会経済活動を段階的に再開させていく必要がある一方、全面解除は早計と判断した。
小川洋知事は記者会見で「状況は大きく改善してきているが、闘いは長丁場になる。新型コロナと向き合いながら社会経済活動のレベルを上げていく」と述べた。
また、県は、感染が拡大傾向に転じた際、再び対策を強化する県独自の指標も公表した。1日当たりの感染者が3日連続8人(3日移動平均)以上▼直近3日間の感染経路不明者の割合が50%以上▼病床稼働率50%以上▼重症病床稼働率50%以上-の4項目で、これらを総合的に判断するとしている。
県は緊急事態宣言発出後の4月14日から、県内の遊興施設や商業施設など7区分の業種に対して今月31日まで休業を要請していた。居酒屋を含む飲食店に対しては、午前5時から午後8時までの営業と、酒類の提供を午後7時までにすることを求めていた。
これについて、県は15日から、感染防止対策の徹底を求めた上で要請を解除する。ただ、「3密」(密閉・密集・密接)になりやすく、クラスターの発生が懸念される施設に対しては新型コロナ対策の特別措置法24条に基づく休業への「協力の要請」を31日まで継続する。具体的な施設はキャバレー、ナイトクラブ、カラオケボックス、ライブハウス、スポーツジムなど。
さらに、県民に対して緊急事態宣言が続く都道府県への移動や「3密」となる場所への外出自粛、集団感染のリスクが高い大規模なイベントについては中止や延期などを求める。小川氏は「感染の第2波が襲った例もある。一層気を引き締め、家族や社会を守る行動が必要だ」と強調した。
31日まで臨時休校としていた県立学校については、21日をめどに始める予定だった分散登校を18日からに前倒しし、25日から全面再開する方針だ。
一言コメント
気を緩めてはならないが、一歩前進だ。
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